メトロ「クリュニー・ラ・ソルボンヌ」のすぐそばにあるここ「クリュニー中世美術館」は、
学生街でお店が立ち並ぶ賑やかな5区カルチェ・ラタンの中にたたずむちょっと特別な存在。
1世紀から3世紀にかけて作られた古代ローマ浴場跡の遺跡であるここを、
14世紀にブルゴーニュの修道院長の「クリュニー」が買い取り、この建物が建てられました。
その後国の所有になり、中世(5世紀~15世紀)の美術品23,000点を展示する美術館として
1843年にオープン。美術館の名前もここから来ています。
ただし「クリュニー」は個人の名前ではなく修道会の名前で、代々の院長が「クリュニー」さんだそう。
それでは中へ。
天井が13メートル以上あるここは冷水浴場跡。
この展示室には中世以前のものもいくつか展示されています。
この繊細な金細工は7世紀の作品。しばらくの間見とれました。
まるでステンドグラスで出来た小部屋のような展示室は、色と光の世界に入り込んだような錯覚。
普段は教会などの高い位置にある繊細なステンドグラスがここではすぐ真近。
ステンドグラスの最盛期である12世紀~13世紀に作られたものだそう。
ここにはフランス革命時に壊されたノートルダム大聖堂の正面の像のオリジナル彫刻が並びます。
無残なその姿ですが物悲しい美しさもなぜか感じるのは否めません。
広々とした空間の中で古代ローマと中世の歴史が交差します。
パリに住み始めた年、いろんな美術館に足を運んだものですが、遺跡好きの私にはここはちょっと特別。
素晴らしい作品を見ながら、遠い遠い昔へと思いを馳せられる場所。
それでは全部で23ある展示室の、今度は一階(日本で言う二階)へ行ってみましょう。
後編につづく
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コメント
コメント一覧 (4)
調度品の素晴らしさ。
記事から伝わるのがすごい!
とっても素敵で勉強になる美術館ですね。
こういうとこ行くと、若い頃に勉強しときゃ良かったーって思うんですよね。
パリには美術館がたくさんあるけれどこんな中世のもの中心のところは珍しいようです。建物も場所も立地もよいのでとてもおすすめです!
不思議なことに学生の頃とかはあまり興味がもてなかったりしますね。
でも大人になるにつれて面白くなってきたり。
古いものって想像の世界が広がります!