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春のブールデル美術館に行ってみたら窓口に軽く列が出来ていて何だろうと思ったら、
スペイン出身でパリで成功し世界的に有名になったデザイナー、
クリストルバル・バレンシアガ・エイサギーレ
Cristóbal Balenciaga Eizaguirre1895-1972)の特別展、
「BALENCIAGA L’OEUVRE AU NOIR(バレンシアガの黒の作品)」
が開かれていてびっくり。
特に前もって展示の確認はしていなくて、
ただ夏も秋も素敵だったここに来たかっただけなのですが。
夏編→「ブールデル美術館
秋編→「再訪、秋のブールデル美術館
なので普段の常設展は無料ですが今回は特別展で10ユーロ。
ふらり来てみるもんだな、と思いながら列に並びました。
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そして15分もかからず入館。
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バレンシアガが歴史に残るデザイナーであることは知っていたけど、
本物の作品に出合うのは今回がはじめて。
まず最初にみたこのドレスがそばで見ると縫製が繊細で計算しつくされていて、
しばらくその場で見とれてしまうくらい。
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バスクの漁村ゲタリアで生まれたバレンシアガは、
お母さんが裁縫師で家計を支えるため12歳の時から洋裁店の見習いに入り、
後に「クチュール界の建築士」と呼ばれたそうですが、
それを知って芸術とも言えるこの裁断技術に納得。
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展示はブールデルの作品とバレンシアガの黒の作品のコラボレーション。
コラボの面白さって、配置とか作品の組み合わせとか、
それが対照的だったりその逆だったりのさじ加減。
それを見るのも、たとえば料理とも共通するものがあると思うので面白いのです。
塩気や甘み、苦みや酸味、柔らかさと歯ごたえ、色のコントラストや濃淡とか…
私の家庭料理なんかではぜんぜんあれですが、
プロの料理人さんたちの作品も、このコラボもそういう加減、なんだろうなぁ、と。
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いつもは閉じている棚も中をのぞいてみるとバレンシアガのいくつもの帽子作品が。
一応フォトしたのですが暗くてうまく撮れていなかったのです。残念。
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右に座っているのが彫刻家
「アントワーヌ・ブールデル(Anoine Bourdelle、1861-1929)」。
ここは彼が24歳の頃から長年住んだ住居謙アトリエ。
実際にここからたくさんの作品が作り出されました。
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女性がいるあたりがブールデルの後ろに写ってる方の位置あたりでしょうか。
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ブールデルとバレンシアガ、34年間は同じ時代を生きているのですが、
ブールデルが亡くなった1929年の7年後、1936年のスペイン内戦勃発でバレンシアガはパリに移住しているので、パリでの時間は重なってはいないのですが、こうして何十年後かに今の時代の人のアイディアと共に作品のコラボで出会うとは。
こういう受け継がれ方がまた芸術の素晴らしさだと感じます。
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新緑が始まっていて庭も秋とは違う風景。
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これからどんどん緑も濃くなって。夏もここは素敵なのです。
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光がいっぱいの開放的な空間には何やら黒いBOX。
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中にはこの光から守られたバレンシアガ作品たち。
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当時はコルセットをしめ、身体にピタッとしたラインの服が主流だったそうですが、
バレンシアガは、樽のラインやバルーン型、サックドレス、チュニックなど、
ウエストをゆったりさせるデザイン中心で革新的だったそう。
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男子服の修行の経験もあり無駄なディテールを省き、黒を好み、
仮縫いは1日に120回という時もあったという完璧主義者。
真のアーティストは自分の作品に自分が一番厳しいのだろうな、と。
作品を見るとバレンシアガの名前しか知らなくてもそれが伝わってくるのです。

                   後編へつづく

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