漕ぎ出したセーヌは広々としていてゆったり流れていて
泳げない私だのに不思議と恐さはまったくなかったのです
ま 漕いでるのは旦那ですが。
子供の頃 家に
おじいさんと孫が夜明けの川を小舟で漕ぎ出す場面が印象的な童話があったのだけど
なんだかここはそれを思い起こします
確か 「夜明け」というヨーロッパ人作家の作品だったけど
あの童話 好きだったのに行方がわからないな…
moi「マルヌとぜんぜん違う風景だねぇ」
旦那「うん」
moi「家がどこも大きいねぇ。もしかしてすんごいお金持ちかな?」
旦那「うんうんもちろんもちろん」
moi「はぁ~、だよねぇ」
でも、あんなに広いと掃除が大変だし果たしてそんなに部屋いるかなぁ…
と心ん中で首をかしげるちょっと貧乏性な妻であった。
するとその時、どこからか音楽が聞こえてきたので、
moi「あれ?何々?どこから聞こえてくるの?」
旦那「あそこだね。あの川に浮かんでる家」
moi「え?家なの?川に住んでるの?」
旦那「そうだよ。Maison Flottanteだよ」
moi「な、な、何だって?メゾン、フ、フ、フロタン(ト)?」
旦那「Maison F・lo・ttante」
moi「メゾン・フロタン(ト)。ふ~ん。ず~っとあそこに住んでるの?」
旦那「何か月ごとにボードにつないで場所を移動したりするんだよ」
moi「郵便物とかはどうするの?」
旦那「郵便局に預かってもらっておいて取りに行くんだよ」
moi「へぇ~」
ときどきなら楽しそうだけどいつもは疲れそうだなぁ、でも、やっぱり慣れか…
と思う妻であった。
moi「あ、あそこにレストランがある。素敵じゃない?」
旦那「あそこがいいの?」
moi「う~ん、どうしようっかなぁ…でもメニューとお値段見てみたいな」
旦那「じゃ、後で行ってみよう」
moi「うんうん!」
moi「それにしてもセーヌもほんといいねぇ~」
旦那「うん」
moi「なんか有名人住んでそうだね」
旦那「住んでるよ」
moi「え?誰?」
旦那「〇〇・〇〇って歌手」
moi「誰それ。有名?」
旦那「うん」
moi「超有名?」
旦那「うん」
moi「ふ~ん。でもやっぱ住んでるんだねぇ。いいとこだもんねぇ。」
と言いながら、もし自分がセーヌ沿いに住んでいたら、
と想像してみる妻。
やっぱりチャリンコだなぁ、気持ちいいだろうなぁ。
と思いながら、ああ~、お腹減ってきたなぁ、さっきのレストランどうかなぁ、
と食べることは常に頭にあるんであった。
旦那・moi「ボンジュール!」
ママと娘ちゃん「ボンジュール!」
旦那「釣れてる?」
ママ「ふふふ。ボチボチね」
moi「わわ。なんかこのあたり、水の感じが急に変化した。位置が上がったような。何々?」
旦那「〇〇で〇〇だからこうなんだよ」
説明されても何でもとにかく不安になっていく妻。
moi「ちょっと恐いかも…」
旦那「よし。戻るか」
moi「うんうんうんうん」
こうして初セーヌクルーズは新鮮楽しく最後だけちょっと恐怖気味に終了し、
張り切ってさっきのレストランに向かったのであった…
つづく
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