パリの墓地はほとんど訪れていたけど、
モンマルトルにあるこのサン=ヴァンサン墓地は来ていませんでした。
入口事務所の係の優しいムッシューに
ユトリロとマルセル・カルネのお墓を教えてもらい、
私以外誰もいないけど小さくて見渡せるので恐くない墓地を歩きます。
大きなパッシー墓地では十字架の間を
ひったくりに追いかけられた経験がありますからね。
冬の曇天は苦手だけどヨーロッパの墓地で過ごす時間は大丈夫。
この暗さ、似合ってますから。
1996年に90歳で亡くなったマルセル・カルネのお墓は
入口からまっすぐ進んで突き当り近くの左にありました。
1946年の作品「夜の門 ~枯葉~(Les portes de la nuit)」は、
ここから遠くないバルベス=ロシュシュアール駅を
大掛かりなセットで再現し撮られたもの。
そのセットが作られたのが当時映画スタジオがあったジョワンヴィル=ル=ポン。
このブログでもしゅっちゅうご紹介している、
私がよく自転車やカヌーで通るマルヌ川の流れるガンゲットの街なのです。
カルネはフランス語で切符という意味もあるので、
こうしてパリのメトロの切符が添えられていました。
パリ生まれでパリが舞台の作品も多いマルセル・カルネ。
ここで静かに眠れるのはなんか自然なことのように私は感じました。
パリは冬のイメージ、と言う方多いけど、確かに確かに。
そんなことを思い出しながら歩きます。
ユトリロのお墓はマルセル・カルネのお墓から壁沿いを進んで突き当り左側。
この壁の向こうは、ユトリロがしょっちゅう飲んだくれて千鳥足で歩いていただろうソル通りと、そして、ユトリロやルノアール、ピカソなど多くの芸術家が通ったキャバレーで今も歌酒場として続いているシャンソニエ「ラパン・アジル」。
そのほんとすぐそばで眠る1955年に71歳で亡くなったユトリロ。
今もここからすぐ後ろの通りへ出てちょいちょいお酒を飲みに行っているような気がして
なんかちょっと微笑ましいようにも感じました。
きっとこのモンマルトルでのユトリロの暮らしは今も続いているんですね。
この小さなモンマルトルの片隅墓地は、時の流れと、でも身近さとを感じて、
とても気に入ったわたくしです。
春も夏も、モンマルトルへ来た時は寄るようにしようと思いました。
でも入口はラパン・アジルからはすぐではなくて、
ソル通りを下って回り込んだところ。
メトロ12号「ラマルク=コランクール駅」からだとすぐになります。
住所…6 Rue Lucien Gaulard 18区
TEL…01 46 06 29 78
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