パリ生活社ミルクとマカロン2

パリ郊外マルヌ川の流れる街の暮らしの中で、日本人として感じる思いを率直に綴ります。

août 2024

パリ庶民のリアルな日常と暮らし情報、料理を中心にご紹介してるmoiです。

今日のパリの最低気温は16度、最高気温予想は22度で、お天気は雨のち曇りとなっております。

我が家の近所の長く放置されていた元農場がついに壊され、メゾネット住宅建設の準備が始まったこと。

でも、元農場と同じ通りにある元花屋さんの家と大きな温室はメゾネット計画には入ら(れ?)ず売れないまま、元花屋さんご家族は南仏の新しい家に旅立ったことをこの記事で書きました。

ついに壊される

これが今年の3月のこと。

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それからも元花屋さん家と温室はそのままだったのですが、2ヶ月くらい前、ご家族とは違う作業服のようなものを着こんだどこかのスタッフらしき男女がこの扉から出てきて、企業の名前が入った車で去って行きました。

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家を見てみると全部の窓が開け放たれておりました。

窓を閉め切っていると空き家が劣化するせいか、それとも売れたのか、壊して何かが建つのか。

とにかく管理会社?か何かのスタッフさんらしき2人が来て、帰っていったようでした。

で、結局この窓が開いたままの状態がずっと続いていたのですが、昨日の夕方のこと。

わんこ散歩の途中、この家の近くを通りかかると、家の方から何やらがやがや、しかも子供たちの騒ぐ声も混じった人間の騒々しい声が聞こえてきました。それも結構な数の。

何だろう?南仏の家主さんが帰ってきているのかな?

それともいよいよ売れて工事の準備かな?

でも子供の声も聞こえるから変だな…。

いったい、だ、だ、誰?

と思いながら家の前を通ると、何と数十人のロマ人たちが勝手に庭や家に入り込んで、住む準備をしていたのです。

もうびっくりで思わず立ち止まって見つめていたら、庭にいたロマ人の男の1人が私をキッと睨みつけ、怒鳴ってきたので、恐くてジェンカ(わんこ)を連れて急いで立ち去りました。

そして今度はジョアンナ(わんこ)を連れて、その家と道路を隔てたもう一方の舗道を、恐る恐る、でもさりげなく通りながら見てみると、やはりロマ人たちがいて、今度は庭の木を勝手に切り倒そうとしていました。

まさか庭のスペースを大きくして、他のロマ人たちも呼び寄せる気?

いろんなことが一気に頭に浮かんできて、恐ろしさでいっぱいになりながら通り過ぎようとすると、元花屋の真向かいの家から、顔見知りの年配のマダムが買い物かごを持って出て来てきました。

ご主人も見送りで家の前まで出て来ています。

私は背後のロマ人たちの光景&騒がしい話し声を背にしながら、いつものように、でもいつもとは微妙に違う表情で挨拶をしました。

ご夫婦も同じようにいつものように、でも若干引きつり気味の笑顔で挨拶を返してくれました。

2人は一生懸命普通を装っているようでした。

私は気の毒な気持ちになりながらも取りあえずその場を後にし、家に帰って旦那にすぐ説明し、市役所か警察に連絡して、とお願いしました。

すると旦那は、まずは自分も見てきてから、と言って元花屋の空き家に向かいました。

そして帰ってくると、彼らが住みつこうとしてるのかちょっとわからないし警察への連絡は元花屋さんがやるべきことだから、まずは南仏にいる元花屋さんの電話番号をネットで探して話してみる、と。

でもその電話番号がなかなか見つからない。

で、元花屋さんの親戚が別のカルティエに住んでるからそこへ行って話してこよう。

ということになり、車に乗って出発したのですが、その途中でピーポーピーポー鳴らしながら現場に向かうパトカーとすれ違い、もしかして、と思い、元花屋の空き家に向かってみると。

すでに3、4台のパトカーが空き家を囲むようにして到着していて、数人のポリスたちがロマ人と話したり、周辺の見回りを始めておりました。

その後もまた別のパトカーが到着し、私たちは、もう大丈夫だね、と話して家に戻りました。

近辺住人がすぐ警察に連絡したのでしょう。

あのご夫婦かもしれないし、別の住人かもしれないけど、そりゃ真向かいの家にロマ人が住むつきそうになったらすぐ連絡しますよね。

とにかく一件落着~。

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でも万が一本当に住みつかれたら、こんなこと ↓ になって大問題でした。

ロマ人集落、追い出しても必ず戻ってくる理由

空き家だけじゃなく温室もあって冬でも温かいだろうし、100人くらい住もうと思えば住めそうですからね。

ああ恐ろしい恐ろしい。

それにしても、空き家の窓を開けっぱなしにするって、やっぱりそれは良くなかったと思います。

誰も住んでません、誰でも自由に勝手に入れます、って自ら見せてるようなものですからね。

この件はしっかりと南仏の元花屋さんに伝えていただき、この後十分注意してほしいな、と思います。
(でも果たしてちゃんと伝わるかどうか疑問ですが…)

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で、お隣りのメゾネット建設は7月8月の夏バカンス期はしっかり滞り中で見事に更地のままです~。

9月になったら工事再開するのか?

いやいやここはどフランス、なかなか怪しいです~。

ということで、これからわんこ散歩に行ってまいります。

元花屋さんの空き家も、ちゃんとロマ人出ていったか一応チェックしてこようと思いま~す。

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パリ庶民のリアルな日常と暮らし情報、料理を中心にご紹介してるmoiです。

今日のパリの最低気温は12度、最高気温予想は26度で、お天気は晴れとなっております。

明日はいよいよパラリンピックの開会式。

オリンピックの開会式&閉会式と同じくトマ・ジョリが演出を手掛け、オリンピック同様初めて競技場以外で実施されるとのこと。

障害のある人への社会の見方を変えたい。

そしてパラリンピックの選手たちがパリの街中にいるようにしたい。

との思いがあるそうで、めちゃめちゃ楽しみで~す♪

夜8時から11時までなので、うとうと寝ちゃわないようにしなくちゃ。

ということで平日ごはんのご紹介です。

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まずは自分レシピになりますが、この梅風味スパゲティー。

キャベツなスパゲティー*梅風味編 by ルロワ・モワ

それにじゃがいものポタージュスープ、トマトサラダ、庭採れ苺とリンゴ。

このスパゲティーはスパゲティーをうんと減らす代わりに千切りキャベツでうんとかさ増し。

でも大丈夫。ちゃんとスパゲティー感あるし大量キャベツも違和感ありません。

梅肉と和風だしを使っていて超あっさりなのも、そしてお手軽な材料で簡単なのも、特に今の季節に良いかな、と思います。

ダイエットにグッドですが、ダイエットしていない方でも美味しく召し上がっていただけるかな、と思います。

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焼き豚ネギ玉子飯、ピリ辛叩きキュウリ、マヨネーズ風味のマカロニサラダ、青紫蘇の醤油漬け&人参のぬか漬け、ワカメと玉ねぎのお味噌汁、庭採苺&リンゴ&オレンジ。

今治のご当地グルメの焼き豚玉子飯にネギをプラス。

焼き豚の甘辛ダレにネギの風味辛みがパンチになって、ネギ好き旦那と私はネギプラスがさらに美味しいな、と感じました。

我が家はこれからは焼豚玉子飯にはいつもネギプラスが決まりです。

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ネギトロ丼、コーン入りコールスローサラダ、パプリカの焼きびたし、根野菜の煮物、焼き豚のネギ和え、青紫蘇の醤油漬け&人参のぬか漬け、トマトとワカメのお味噌汁、平桃。

マルシェで買って冷凍しておいたマグロがあったので、もうアニサキスあの世に行ってるだろうと思ってのネギトロ丼。

フランスもアニサキスが増えているので、青魚系はもちろん生のマグロやサーモンも買ってすぐ食べるは避け、24時間以上冷凍した方が良い今日この頃です。

安心していただくネギトロ、美味しかったです~♪

ちなみにおかずが多いのは、久しぶりにネギトロ丼だ!

と思って前日張り切って作ったからです。うひ。

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自家製チャバタのサンドイッチ、緑黄色野菜のポタージュスープ、冷凍しておいたポルトガル総菜屋さんの干し鱈コロッケ&ドレッシング風味のマカロニサラダ、庭採れ苺&頂き物の枇杷。

初挑戦のイタリアのパン、チャバタ。

フォカッチャとはまったく違う風味で超シンプル味なのでサンドイッチにするとグッド。

バゲットも好きだけどイタリアのパンも好きだ~。

そしてお向かいのアジアンファミリーからいただいた庭採れ枇杷が美味で旦那と2人でかなり感動。

小さな枇杷の木もいただいているので、いつか実がなるよう大事に育てたいと思っております。

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塩バターコーンラーメン、自家製皮のシューマイ、トマトとキュウリの生姜和え、マヨネーズ風味のマカロニ&トマト&キュウリのサラダ、イチジク。

アジアンスーパーで買った日本製のインスタント塩ラーメンに焼き豚、コーン、煮卵、ネギをトッピング。

日本製のラーメンは、フランス製や中国製と違って麺もちゃんと美味しいものが多いので、インスタントでもトッピングをプラスすれば本格的。

シューマイは初めて皮も作ってみましたが、ほぼ餃子の皮作りと同じなのでまったく難しくなかったし、市販より美味しい♪

今までは市販の皮を常備しておかないと、シューマイ食べたくてもすぐには作れなかったけど、これからは食べたい時すぐ作れるな、と思いました。

どこのスーパーに行っても皮が手軽に買える、というわけではないので、餃子もなのですが、これはフランスで結構嬉しいことです。

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そして今回のパンはほうれん草とかぼちゃのふわふわ2色パンです。

2色と言っても混ぜずに別々で、野菜のピュレ以外はまったく同じ材料と分量で、同じ作り方をしました。

柔らかい食感にしたかったので薄力粉を使ってみましたが、これが大成功。

ふわふわしっとりだしピュレをたっぷり入れたので、風味もちゃんとするし2つの野菜色しっかり。

砂糖を多めにすれば菓子パンにもなるかもな、他の色の野菜でも美味しそうだな、なんて思います。

トマトやパプリカ、ビーツ味も楽しそうで~す。

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今日のパリの最低気温予想は11度、最高気温予想は21度で、お天気はほぼ晴れの予報となっております。

恒例日曜マルシェコーナーでして、ご紹介がちょっと遅れたのですが、先々週末の8月バカンス期真っ最中マルシェとなります。

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まずはコーデでして、数年前のZARAのソルド(セール)で買ったプリントパンツに、同じく数年前に我が街リサイクルショップで買ったZARAのシンプル白Tシャツ、編みバッグ、日本から持ってきた縁が自由に変えられる帽子。

これに今年の冬のソルドで買ったスカイブルーのスニーカーを合わせました。

パンツはアイロンがけが要らないポリエステルで、とにかく動きやすくて便利。

カヌーツアーに行く時などに重宝しております。

フォトには入っておりませんが、スカイブルーのスニーカーも超可愛くてお気に入り。

倒産してしまったブランドのものを1/4価格でゲットしたんです。

他にカーキとパープルもあって、それも迷ってやっぱりどちらか買おうと思って数日後見に行ったら、すでになくなっておりました。

特にカーキは買っておけばよかったな、と後悔しましたが、ま、しかたない。

こんなコーデでマルシェへGO!

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で、ポルトガルバーに到着で~す。

でも意外にお客さんがいて若干びっくり。

数年前までは8月の今の時期はこのバーさえも人気がなくて寂しかったのですが。

今はフランスも少しずつ変化していて、どこもかしこもほぼお休みにはならず、どこかが開店していて、お客さんも買い物や軽く一杯が楽しめるようになりました。

今はスーパーマーケットが日曜もオープンしていることもなのですが、私がフランスに来た頃とはどんどん変わっているな、と感じます。
(その頃は土曜の夜にうっかり冷蔵庫に何もないと明日どこも開いてない!と焦ったものです)

便利は便利なんですけど、でも、日本のようにまでは便利にならなくてもいいかな、なんてちょっと思ってしまいます。

働いてる人がほんと大変になっちゃいますしね…。

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ということで、いつものポルトガルの微炭酸ワインのヴィーニョ・ヴェルデで乾杯。

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この後はマルシェ歩きですが、ポルトガルバー店内も意外にお客さんがおります。

バカンス休み、8月に取る人が1番多いだろうけど6月や7月に取る人、9月に取る人もいるので、バカンス期真っ最中でも、お客さんがいないわけでもないんですよね。

でも。

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鶏肉専門店がバカンス休み突入。

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去年はバカンス休みを取らず臨時スタッフで営業を続けた1番人気のフランス総菜屋さんも、今年はいつも通り長いお休み。

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アジアン総菜屋さんもお休みに突入。

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もう一軒あるフランス総菜屋さんは営業しておりますが、おそらく、人気フランス総菜屋さんと交代でお休みに入るのか、または臨時スタッフを雇ってお休みを取らないのかもしれません。

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モツ専門店もお休み。

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馬肉専門店も牛肉専門店も2軒ある魚屋さんもお休み。

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そして3軒ある八百屋さんのうちの2軒、それから、2軒あるお花屋さんもお休みで、インド系の雑貨屋さんなどが営業を続けておりました。

このガランとしたいつもと違う寂しいマルシェも、ああパリの夏だな、って感じで(郊外だけど)決して嫌いじゃないわたくしです。

んが、昨日23日土曜日は、8月にバカンス休みを取ってどこかへ行っていた人たちが自宅に戻るピークで、フランス各地の道路が大渋滞となった模様。

今日は自宅でゆっくり移動の疲れをとるわ、な方も多いかと思います。

さて、今日のマルシェはどうなっているのでしょうか。

お休みを終えてオープンのお店もかなり増えているんじゃないかな?

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今日のパリの最低気温予想は18度、最高気温予想は25度で、お天気は曇りときどき晴れの予報となっております。

前回からの続きとなります。

私がフランスで観たドロンとベルモンド①

8月18日の日曜日にアラン・ドロンの訃報が伝えられてから今週はずっと、どこかのTV局でドロンの名作映画が放送されております。

18日の夜に放送されたのはフレンチ・フィルム・ノワールの巨匠ジャン=ピエール・メルヴィルの1967年の傑作「Le samourai(日本語タイトルはサムライ)」と、元婚約者のロミー・シュナイダーと共演した1969年の「La piscine(日本語タイトルは太陽が知っている)」でした。

「サムライ」は3、4年前にもTVで観たことがあったけど途中から観たので、初めから最後までちゃんと観るのは初めて。

しかもCFが一切入らないので集中して観れたのですが、めちゃくちゃ面白かったです。

映画の中ではドロンとベルモンドはいつも陰と陽と形容されたけど、この作品のドロンはまさしく陰。

パリを舞台にフィルム・ノワールらしい暗く美しい映像と最小限のセリフで、孤高な一匹狼の殺し屋の生き様が静謐に描かれていました。

クイズ番組で軽~いノリで茶目っ気たっぷりだったドロンと同じ人物とは、とてもじゃないけど思えなかったです。

そして「太陽が知っている」はサン=トロペが舞台の心理サスペンス。

始まってすぐ、数年前、若き日の美しいドロンが登場したディオールのCFは、この映画のワンシーンだったのか、と知りました。

そのCFがコチラ↓


映画は名作「太陽がいっぱい」の後続的作品ですが、真夏の別荘を舞台に常に漂う怠惰的な空気とその中にはらむ緊張感が何とも言えない雰囲気があって、こちらもとても面白かったです。

ロミーの元をドロンが去ったのは1963年。

元婚約者2人が共演し、なかなか激しいラブシーンも演じているのですが、これってフランスらしいな、と思ってその点も興味深かったです。

ロミーをキャスティングに決めたのはドロンと言われているようですが、映画の中では彼女の美しさが大大大全開で、彼女の魅力を全面に押し出すような作品になっていることを考えると、キャスティングを決めたのが本当にドロンなら、ドロン、やるな~、と思いました。
(ドロンが日本企業の接待で行った吉原がお気に入りだったとしてもそれとは別で)

で、このCFだけでも十分若き日のドロンの美しさがわかるのですが、ずっと思っていたことがありまして。

それは、ドロンには前妻ナタリー・ドロンとの間に息子、アンソニー・ドロン(1964年生まれ)、オランダ人モデルとの事実婚で、娘アヌーシュカ(1990年生まれ)と息子アラン・ファビアン(1994年生まれ)がいるのですが。

アンソニーとアラン・ファビアンはドロンに微妙に似ているけど何かがかなり似てない感じで、アヌーシュカは完全にママ似。

それがちょっと残念と言うか何と言うか。

ドロンの特別な美しさが受け継がれていくと、観る方もなんか嬉しかったんだけどな、みたいに思いまして…。

んが、ご存知の方も多いと思いますが、ドロンは最後まで一貫して父性を否定したけれど、ドイツ人モデルで歌手でもあったニコとの間にクリスチャン・アーロン・ブローニュ(1962年生まれ)という息子がいます。

ドロンはニコやクリスチャンのことを言うと激怒したそうですが、そのクリスチャンがドロンに1番良く似ていて1番美しいんですよねぇ、皮肉なことに。

でもクリスチャン、去年の5月20日に亡くなっております。

麻薬中毒だった母ニコと同じく長年麻薬中毒で、パリのアパルトマンで見つかった時はすでに遺体が腐敗していたそうです。

自分とはまったく違う世界のスターたちの話だけど、それでも人間の哀しみを感じずにはいられません。

どんな理由があるにせよ生まれてきた子供には罪はないな、エゴイストだな、と思います。

で、ドロンの正式な子供たち3人(アンソニー、アヌーシュカ、アラン・ファビアン)、一応皆芸能人なのですがまったくぱっとしなくて(ありがちですね)、ドロンが亡くなる前から醜い遺産相続争いをしているのは多くの方がご存知かと思います。

それからドロンが長年、日本人女性Hiromiさんと暮らしていたこともニュースで話題になったのでご存知の方も多いかと思います。

3人の子供たちは彼女のことをただの侍女だと言っていますが、ドロンがルポルタージュの中で聞かれていないのに自ら「僕のcompagnon(伴侶)は日本人女性のHiromiです」と言っているのを私も観ております。

侍女のことをcompagnonとは絶対言わないので、ドロンにとっての大事な女性だったことは確かかと思います。

3人の子供たちは、Hiromiさんのことを正式に認めてしまうと自分たちの遺産相続の取り分が減るので認めたくなかったのでしょう。

でも、これは有名人に限ったことではありません。

長年フランス暮らしの人が言っておりましたが、身近な人たちでも遺産相続などのお金のことになると人格が豹変して家族間で激しい争いになるのを、何十回も見ているそうです。

実は私も身近な人で、父親がなくなった途端、3人の娘のうちの1人が母親に家を売れ売れ言ってきたり、外出中に勝手に家にある高価なものを持ち出される、というようなことをされたのを聞いております。

どこの国でも人間、お金が絡むと本当に恐ろしいです…。

ということで、フランス映画界を代表する大スター、アラン・ドロンの葬儀は24日の今週土曜日、自宅のある中部ロワレ県のドゥシーモンコルボンで執り行われます。

ドロン本人、そして子供たちが国民的な追悼行事は望まず、葬儀は小規模で、自宅の敷地内の愛犬の側に埋葬されるとのこと。

ライバルで親友のジャン=ポール・ベルモンドが亡くなった時は、パリのアンヴァリッドで国家追悼式典が行われ、葬儀はサン・ジェルマン・デ・プレ教会で執り行われましたが、対照的です。

映画の中ではドロンが陰、ベルモンドが陽と形容され、でも私がフランスで観たドロンとベルモンドはどちらかと言えばその逆で、ドロンが陽でベルモンドが陰。

でも最後はまた映画の中と同じようになったのかな、なんて思います。

※追記・・・この記事を書いた後知ったのですが、ドロンの息子アンソニーにもパリの有名キャバレー「クレイジー・ホース」のダンサーとの短いロマンスで生まれた娘アリソン・ル・ボルヘスがいて、アンソニーもまたドロンと同じように父性を拒否していましたが、アリソンが21歳の時に裁判所にDNA鑑定を求めて、アンソニーは鑑定を受け、親子関係が判明。
アンソニーは娘と認め、今では元妻との間に生まれた2人の娘と共に4人で良い関係を築いているそうです。
って言ったって妹弟とは遺産相続で大揉めしてますけどね…。

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パリ庶民のリアルな日常と暮らし情報、料理を中心にご紹介してるmoiです。

今日のパリの最低気温予想は9度、最高気温予想は21度で、お天気は晴れの予報となっております。

今週の日曜日8月18日に、フランスを代表する俳優アラン・ドロンがついにこの世を去りました。

各TV局はどこもアラン・ドロン死去のニュースにかなりの時間をかけ伝え、すぐに2時間近くの特集追悼番組を放送している局もありました。

フランスのTV局がスタッフ総動員してでも数時間で急いで特集番組を作る.。

とはとてもじゃないけど思えないので、おそらく予想してすでに追悼番組を作っておいたのだろうな、と思いました。

そしたら旦那も同じことを言っていて、しかも、私はぜんぜん気づかなかったのですが、その追悼番組のナレーションの声を担当していたのが、今フランスで最も人気のあるドラマと言っても過言じゃない「HPI(アッシュペーイー)」の主演女優の「オドレイ・フルーロー(Audrey Fleurot)」だった、と。

なので、前もって作っておいたのはもちろんのこと、もしかしたら、アラン・ドロン自身か家族が予めこうしてくれ、ナレーションは誰誰が良い、などと伝えていたのかもしれないね、と。

ナレーションがオドレイ・フルーローってことを聞いて私も、もう結構前から準備していたんだな、と思ったのは否めません。

数年前からアラン・ドロンの体調がおもわしくないことは伝わっていましたからね。


うちは父が映画好きで家でTV映画をしょっちゅう観ていたので、私もちびっ子の頃からアメリカ映画も、フランス映画を含めたヨーロッパ映画もよく観ておりました。

アラン・ドロンの映画もで代表作の「太陽がいっぱい」は小学生の頃観た記憶があります。

子供ながらにアラン・ドロン、と言うかその役の、野性的でぎらぎらした感じがイマイチ好きになれなくて、でもこれぞ欧米人のザ・二枚目、という顔だな、とは思いました。

CFでもたびたび登場したので、その時代で知っている有名な俳優の1人がアラン・ドロンという感じでした。

でもティーンエイジャーの頃にヌーヴェルバーグの巨匠ジャン=リュック・ゴダールの「気狂いピエロ」を観て人生で初めてくらい映画で衝撃を受け、ゴダールと主演のジャン=ポール・ベルモンドとアンナ・カリーナの方に夢中になり、アラン・ドロンはすっかりどこかへ行っちゃいました。

ドロンとベルモンドがほぼ同じ時期にデビューし、ライバルであり大親友であったことを知ったのはその後です。

そしてそれから時がうんと経ち、思いもよらなかったまさかのフランス暮らしとなりました。

するとTV番組で70代になったアラン・ドロンをたまに見かけるようになりました。

特にクイズ番組に出てきた時のアラン・ドロンは、子供の頃に映画やCFで観たあの大スターのアラン・ドロンと同一人物とは思えないくらい気さくで茶目っ気があって軽~いノリの、普通?の白髪ムッシューでした。

でも考えてみれば日本でも、たとえば昔の映画スターの方々が今はTVにも出ているしブログをやっている方もたくさんいて、大スターであっても昔よりずっと身近な雰囲気があります。

なのでフランスも日本と同じだな、と。

ただしベルモンドはそういった番組には出ていなくて、たまにインタビューとかルポルタージュで見るだけで、相変わらずフランス映画界の大スターの雰囲気でした。

私がフランスに来て見た今のドロンとベルモンドというのは、なんだか対照的で、しかもアラン・ドロンとベルモンドは映画の中ではたびたび「陰と陽」と形容されましたが(ドロンが陰でベルモンドが陽)今は逆な感じだな、とも思いました。

そんなこともあり、日本ではどちらかと言えばドロンの方が有名だったけど、フランスではベルモンドの方がもしかしたら格が少しだけ上なのかな、なんて思ったこともありました。

でもそれは違ったと今週の日曜日にわかりました。

フランスに住んで今日まで何人ものフランス映画界の大スターたちの訃報ニュースがありましたが、2021年9月6日に亡くなったベルモンドと日曜日に亡くなったアラン・ドロン、2人の訃報の取り上げられ方は特別大きなものでした。

なので改めて、ドロンとベルモンドがどれだけ大スターだったかを知った次第です。

その2人が、年齢は違うけど(ベルモンドの方が2歳上)同じ88歳で亡くなりました。

まさか同じ年齢でこの世を去るとは2人も思っていなかったでしょう。

そして、血のつながった子供たちが自分が死ぬ前から醜く悲しい遺産相続争いをするとは思っていなかったのでしょう…。

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