1週遅れとなってしまいましたが、今週の「水曜はパリでランチしましょ」でございます。
今回ご紹介はカルチェラタンにある老舗ブラッセリーのここ「ブラッセリー・バルザール」。
お店の前は何度も通っていたのだけど入るのははじめてです。
前を通っていたのはわけがあるのですが、それはまた後でご説明を。
さてさてブラッセリー・バルザール、いい感じです。
古き良き時代のパリの香り。ア~ンドア~ンド、
お店の方々がものすご~く感じがよい。
私の担当をしてくださったサービスの方もだし、お店のマダムらしき方も本当に感じがいい。そしてまたフォトに写ってるこの一番お若い方もきちんをしていながらも爽やかラフで、どのお客様にも(お馴染みさんにも観光客の方にも)気持ちよい対応で。
これはお店の姿勢で考え方で、それをちゃんと理解し出来る人が働いているんだろうな、と私は思いました。
さてさてお昼のセットは選べる前菜とメインで26、90ユーロ。
老舗有名ブラッセリーなのでまあ、これくらいはしちゃいますかね。
飲み物はキャラフ・ドー(水道水)はどうかなぁ、と思ったのですが、担当のサービスの方に一応そっとキャラフ・ドー頼めますか?と聞いてみたら、とっても感じよく、もちろんです、って言っていただけました。
そして私の選んだ前菜のオニオングラタンスープがやって来ました。
他にはウフ・マヨネーズ(茹で卵のマヨネーズ添え)や確かカプレーゼもあったかな。
でもこの日ちょっと肌寒かったので温かいスープにしてみたのです。
さてさてお味は?チーズたっぷりで普通に美味しい。けれどすんごく美味しいまではいかなかったかな。それと熱々ではなくて温かい程度。もう少し熱い方が自分にはよかったのですが、でもこれはしかたないこと。フランス人は熱々は好まなくて、ふ~ふ~しなくていいくらいのがいい人が多い。カフェの温かい飲み物もぬるいことさえあります。うちの旦那も最近でこそ慣れてはきたけど、スープもラーメンもカフェも熱々はかなり苦手気味。熱っ!ってよく言ってぬるくなるまで待ったりすることもあります。でもぬるいのはやっぱり味が落ちると私は思うので、うちでは自分的に熱々がいいものはあえて熱々で出しております。
牛タルタルや鶏のローストなどの中からメインに選んだのは、フランスのクラッシックでスペシャルな肉料理、豚の小腸に豚の胃腸や肉、スパイスなどを詰めたソーセージ「Andouillette=アンドゥイエット」です。フランス人でも好きな人と嫌いな人とに分かれる料理で、私もこれを注文した時、担当のサービスの方に、食べたことありますか?と聞かれましたよ。でも内臓系ぜんぜん大丈夫だし、もちろん何度か食べて問題なかったので、はい食べたことあります大丈夫です、ってお伝えしました。さてさてお味は?うんうん大丈夫美味しかったです~。臭いが独特で強いのも特徴ですが、思っていたほどには強くなく、ぎゅっと詰まっているけどナイフを入れるとホロホロめっちゃ柔らかいです。これ、強火で早く焼こうとすると爆発しかねないので弱火でじっくり焼くのが大事なようですが、しっかりじっくり、そして程よい焼き具合で香ばしかったです。ですが、それほど大きくはないのですが、とにかく味付けが、と言うより、これ自体がジュクジュクっと濃厚ですんごい食べた感で、この大食いの私が全部は食べ切れなかったのです。で、ちょっと残したら、お店のマダムが、大丈夫?美味しかったですか?とちょっと心配そうに優しく聞いてくださったので、美味しかったのだけど私には量が多かったのです、と普段ほとんど言ったことがないことをしおらしくお伝えしてみたのでした。たまに言うとなんかかよわい女になった気がしてなかなか気持ちよかったですが、そしたらお隣りのマダムが…。
私が入店した時はまだ空いていて、パリのこのカルティエに似合う、このクラシックな雰囲気に似合うマダムがちょうどよく見える場所に座っていらっしゃって、お話に夢中になっていて、
だけど気づいた頃には店内は満席。空席だった私の隣りのこのテーブル席にも、細い首にぴったりのパールのネックレスをつけた品のよい白髪のマダムとそのお友達が着席なさって、アラカルトでご注文なさり、ボトルの白ワインをあの爽やか青年サービスさんにサーブされていらっしゃいました。で、その隣りで、私はお店のマダムに、私には多くて…と柄にもなくしおらしいことを言ったわけなのですが、そしたらその白髪パールマダムが私を見て、優しくニッコリ微笑みかけてくれて、それがほんと遠い世界の人なのに微笑んでくれた、みたいな感じで、私は耳が少し赤くなったような気が自分でしたのでした…。
お会計をしてお店を出る時もサービスの方々はもちろん、お店のマダムがまたほんと最後の最後まで感じがよくて。オニオングラタンスープが熱くなかったのとかはもういいや、と思いました。で、私的感想ですが、このお店はお客様の雰囲気も含めた(このお店に似合うマダムたちや他にも体格のいいムッシューがステーキをモリモリ食べていたりこの雰囲気を楽しめる観光客の方々とか)クラッシックな店内雰囲気とお店の方々の素晴らしい接客とやはりクラッシックでボリューミィーなお料理とが合わさって素敵なのだなぁ、いい味なのだなぁ、と思ったのです。あ、それから1つ思い出しました。他のお客さまに運ばれていた牛タルタルがまたボリューミィー!そしてタルタルに定番のフライドポテトがまたすんごい量だったのです~。あのフライドポテト、3人分はありそうでしたねぇ。うんうん。
住所…49 rue des Ecoles 5区
TEL…01 43 54 13 67
メトロ…「Clunny-La Sorbonne」⑩番線
さて今回、ここに来るにあたって、行ってみよう、と思ったきっかけになったのが「フランスの食ネタ帳」というブログでのコチラの記事。
→「極私的・カテゴリ別パリ外食のススメ その1・ブラッセリー」
ブラッセリーに興味がある方にはわかりやすくおすすめ記事でございます。なんて私もその1人だったのでえらそうなこと言えないのですが。
そして、このお店の前を何度も通っていたのは、
すぐお隣りに主にクラッシックな名画を上映している映画館「LE CHAMPO=ル・シャンポ」があったから。
留学生でパリ市内に住んでいた頃、たまに観に来ていたのです。
あの頃はパリ市内の安く観れる小さな映画館にしょっちゅう1人で映画を観に行ったものです。
フランスに来なかったら観れなかっただろう映画もありました。逆に日本にいるから観れる映画もあるのですけど。
でも最近はあまり映画を観に行かなくなりましたが。
この日も上映前にたくさんの行列が出来ていました。
ご興味のある方はこちらのホームページをご覧になってみてください。
HP→LE CHAMPO
ちなみにCHAMPOとは、古代エジプト学の父と言われ、エジプトのロゼッタで発見されたロゼッタ・ストーン(紀元前196年のプトレマイオス5世によって出された勅令の刻まれた石碑の一部)を解読して、エジプト文字解読のきっかけを作ったジャン=フランソワ・シャンポリオン(Jean-François Champollion)さんのお名前からきているよう。その方のニックネームみたいな感じでしょうか。アンジェリーナ・ジョリーがアンジーって呼ばれてるように。宇多田ヒカルがヒッキーって呼ばれてるように。うちのポルカがポッポって呼ばれてるように。ま、ポッポって呼ぶのは2名だけですが。
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