書こう書こう思いながらちょっと避けていたけど、そろそろ書いてみよう、この悲劇の夕食のことを。
なんちって。ま、ちょっと大袈裟っちゃ大袈裟なんですが。ふふ。



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大渋滞にはまって何も食べてない私たち、そりゃもうとってもお腹が減っていて、結局この街でごはん食べよう、ということになり、裏の小道でジモティのマダムにおすすめのお店を聞いてみたら、教えてくれたそこは前回行ったところだったので、お礼を言って、またどうしようか、と歩き出した時、クレープとレストランの文字が入った小さなお店の看板が目に入ったのです。
のぞいてみると派手さもオシャレっ気もなくてこじんまりとアットホームな雰囲気。セットメニューもあってお値段も前菜とメインでなんと17ユーロ前後。しかも窓から港がよく見えて。
こういうとこがもしかすると意外に美味しかったりするかもかもいれないし、もしたいしたことなくてもこの値段ならいっか、ということで、入ってみたのです。

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担当のサービスの男性は草食系な感じで淡々とはしていたけど感じは決して悪くなかったので、とりあえずもう入ったし座ったしでほっとして。で、アペロにカシス入りのシードルを一杯。ノルマンディーと言えばリンゴ。そんなリンゴなノルマンディーのお酒と言えばシードルやカルヴァドス。なのでこれは気分もあって普通に美味しくいただきました。
そして、

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前菜に選んだ魚介のテリーヌがやって来ました。
さて、お味は?
これが何て言っていいのか。不味くはないんだけど、美味しくはまったくなく、しかも魚介のうまみというものが一切なく、やっすくて味付け忘れたかまぼこみたいなというか。で、これで、あ、ここは当たりではないな、と思っちゃったのですが…。

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そしてメインのホタテのリゾット添えがやって来ました。
もうこれを見た時点でやっぱり当たりではなかったのを確信したのですが、でももうしかたない。とにかく普通に食べれるものであればいい、と。しか~し、一口口に入れてみたらもう無理なシロモノだったのです。実は目の前に置かれた時から匂いも変だったのですが、ホタテは新鮮さはまったくなく、古いものだろうなという変な食感。リゾットは水と変なだしでねっとり気持悪く煮てあって。でもとにかく何と言ってもホタテもリゾットも味がやばい。まるで生ごみから取り出したものみたい。フランスに来て美味しくないお店はたくさんあったけど、ここまでひどいのははじめてで(ってか日本でもここまでは一度もなかったです)、お腹が減ってると結構何でも食べれる私なんですが、これは本当に無理。で、ナイフとフォークを置いたら、やっぱり変な魚のソテーを無言で食べていた旦那が、どうした?食べれない?って。だから、これ無理、生ごみの味、食べてみて。と言うと、いらないいらない、これも(自分の)まずいもの、と旦那。そしたら通りかかった草食系サービスの方が私が手をつけてないのに気付いて、もういらないですか?って。だから、正直に心から、美味しくないです。本当に美味しくないです。食べれません。と伝えたら、他のものに変えられますよ、ってメニュー表をすぐ持って来てくださって、で、食べたいものがなかったし、生ごみの臭い&味で気持ちも悪くもなっていて、でもお金も払うし、とりあえず選ばなくちゃ、思って、メニューの中でも一番無難そうなムール・フリットをお願いしたのです。

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そしたら20秒もたたないうちにやって来たのがこれです。
で、心沈ませながらしかたなく1つ食べてみたのですが、もう悲しいものでした。それが少しだけ微妙に温かくて。試しにその下のをもう1つだけ食べてみたらしっかり冷たくて。レンジで温めたのがわかったし、しかも最低限の、とにかくレンチンでもちゃんと温める、ということさえもしてない。そして添えられたフライドポテトは冷凍ものだろうし、しかも完全冷たくてパッサパサカラッカラで。これを平気で出して来た料理人の、文句言いやがって面倒くさい観光客め、別の出してやったからな、的なものがよく伝わってくるようでした。
で、再びすぐ食べるのを止めると、草食系サービスさんが、食べないですか?と。だから、美味しくないです。ひどいです。って正直に伝え、もういい、もう何もいらない、と悲しく思い、とっととここを出たいと思っていたら、やって来たのです、ショートヘアの女性料理人が。そして、
何?何か問題ある?
と、めっちゃ横柄に面倒臭そうに言ってきたので、
ホタテもこれも食べれるものじゃありません、ひどい料理です。
と言うと、
でもうちは新鮮なもの使ってるわよ、冷凍じゃないわよ。
とまったく悪びれた様子もなく平然と(嘘?)言うので、
いやいや新鮮じゃないです、すぐわかります。
って言うと、
じゃ、見せるからキッチンに来なさいよ、ほら、来なさいよ!
とめっちゃ強い口調。でも行く必要なんてないので、
そんなこといいです、とにかくこれは客からお金をとっちゃいけない料理です。しかも冷たくて。いつ作ったんですか?
と言うと、ちょっと顔をひきつらせながら、
もういらないのね!デザートはどうするの?
と旦那に言って話しを逸らし今度は逃げの態度になり、旦那が、いらない、と言うと、
じゃ、会計ね!
と振り切って逃げるように奥に行ってしまいました。
そして、少し離れたとこでそれを見ていた草食系サービスさんが特に困った様子もないけど微妙な表情なのはもちろんなので、
ごめんなさいね。あなたは親切にしてくださったのに、
と伝えると、サービスさん、
あ、僕は大丈夫です、
ってさっぱり淡々と軽く笑顔で答え、そのあと会計表をすぐ持って来たので、旦那が支払い、す~ぐ店を出た、とこういうわけなのです。

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このお店は覚えてる限りでは私の人生の中でも、味がひどいのもそうなのですが、料理人の心根も悲しくて、一番ひどいお店一人勝手認定。けれどここオンフルールはいつだって観光客が来るのでリピがなくてもやっていけるのでしょう。そしてあの女性料理人の腕もやり方も人格も変わることはないのだろうな、と思います。
こうしてオンフルールでの悲惨な夕食タイムは終わったのでした。
でも実は一応ちゃんと言ったので、わりとこの後すっきりした気持ちではありました。で、本当にひどい時はやはりちゃんと言った方がいいな、なんて思ったのでした。へへ。あ、それとお会計ですが、私の分は引かれていたようです。

というわけで、なんだかせっかくの週末だっつうのに、こんなお話しで申し訳ないです~。
それでは皆さま、引き続き素敵な週末をお過ごしくださいませ。



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