お姉ちゃんの学生時代からの親友さんのパパさんが房総の向こ~の方に宿を開いたというんで、
お姉ちゃん、泊まりに行ってきたのだけど、
その宿が素晴らしかったと私に素敵に語るのだった。
行くのには小さなロケットに乗らなくてはいけないけど、
宿は静かな浜辺にあって、夜の空ときたら信じられない星の量で降るようで、
あんな星空は生まれてこのかた見たことがないと。
その星空の下で、
親友さんと学生時代の恋の話や先生の思い出話やいろんなことを一晩中話したと、
あんな素晴らしい時間ははじめてだと、目をキラッキラさせて語るのだった。
それを聞いた途端、私の頭はそのロケットで行く房総の宿と星空のことでいっぱいになっちまった。
そして、今すぐにでも私も行きたいので予約をして欲しいとお姉ちゃんに頼んだ。
お姉ちゃんは親友さんに連絡し、親友さんはパパさんに連絡し、二週間後くらいに予約が出来た。
するとある日、地方新聞に宿のパパさんの記事が出ていた。
パパさんは元は宇宙開発会社でロケットの開発をしていた博士だという。
へぇ~、ってあたし。
でも、あれ?って思った。
お姉ちゃんの話によると宿に行くためのロケットは、
まるでTVの昔のアニメみたいに1人1人筒のようなロケットに入ってピョ~ンと飛ばされるというのだ。
開発会社のロケットとはまったく違うロケットなイメージだった。
でも、あたしは筒のようなロケットで宿まで飛ばされてみたかったので、
ま、いっか、って思った。
それにしてもと思い、若干昂奮しながら新聞記事を旦那に見せると、
旦那は記事を見た途端、突然、自分も一緒にその宿に行く、と言い出した。
はは~ん、ってあたし思った。たぶん、たぶんだけど、
博士はアフリカ系とアジア系が混ざったあっさりmétis(メティス、混血)で、と~っても温和な表情で鼻の下にちょびひげを生やした中年イケメンなのであった。
こいつ、こいつに恋するかも、って旦那思ったのかもと私思った。
でもそれもわりとどうでもよくて、
私はただただ筒ロケットで飛ばされて行くというその房総の向こ~の宿にとにかく魅了されていたのだった。
~2016年3月10日の明け方の夢より~
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