
一階に上がるとまずこんなかわいらしく本や小物が展示されています。
本は印刷機以前の手書きの繊細な写本たち。
何人の人がこの本を開き、ページをめくったのだろう…と思うと、それだけで少し時間の旅をした気分。
ほのかで柔らかい明かりたちの中で輝くのは装飾品の展示室の金銀細工たち。


宗教的なモチーフのものが多いので派手さも豪華さもないけれど。
シンプルで美しいものが並んでいます。
ここはチャペル。
歴代のクリュニー修道院長さまや信者の方々が祈りを捧げたのでしょう。
かわいらしいけれどやはり厳かな空気が流れております。
こちらは中世の騎士たちの武具などが中心の展示室。

鉄の鎖を編んで作られたこれは鎖帷子(くさりかたびら)というもの。
剣の戦いでこれを身に着けていると、なかなか刺さらないのか、どうなのかな…と過ったけれど。
そんな世界、映画では見るけれどそれがリアルに目の前で繰り広げられるのは、よく考えたら恐いです。
兜も実際に使われた跡が残っていました。
そしてちょうど午後の終わりの光が差し込んで来た頃、最後の展示室へ。
この美術館の一番の見どころと言ってもいいタピスリー「貴婦人と一角獣」の展示室です。
作品保護のため照明がかなり落とされた中、展示室の四方いっぱいに作品が展示されています。
15世紀のフランドル地方(フランス北部からベルギー西部、オランダ南部一帯)で織られたものと考えられていて、全部で6点の連作。それぞれに五感である「視覚」「聴覚」「味覚」「嗅覚」「触覚」がテーマですが、残り1点はテーマが謎と言われる「私の唯一の望み」と名付けられたもの。
私はガンダムにまったく詳しくないので知らなかったのですが、
「機動戦士ガンダムUC」という作品でも登場しているそうですね。ガンダムファンはご存知なのかな。
フランス国外に貸し出されることはほとんどないそうですが、
2013年には39年ぶりに日本の東京国立新美術館と大阪の大阪国立国際美術館で
「フランス国立クリュニー中世美術館所蔵 貴婦人と一角獣」展があり公開されたとのこと。
日本で本物を見た方もたくさんいらっしゃることでしょう。
気をつけていないと通り過ごしてしまいそうな少し奥まった場所にあるこの展示室、
扉の向こうの秘密の部屋にちょっと入るような感覚も少しあります。
ゆっくりと過ごして美術館の外に一歩出ればこの場所。
「カルチェ・ラタン散歩 ~クリュニー=ラ・ソルボンヌ駅周辺編~」
またちょうど夕暮れ時間なのでありました。
住所…6 place Paul Painlevé
TEL…01 53 73 78 16
メトロ…「Cluny-La Sorbonne」⑩号、「Saint-Michel Odéon」④号
開館時間…9:15~17:45
入場料…9ユーロ
HP→「 Musée de Cluny le monde médiéval」
美術館編は終わりですが、つづく
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今日は朝動物病院へ行ったため更新時間が遅れましたが読んでいただきありがとうございます♪
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ありがとうございます!
コメント
コメント一覧 (4)
僕は全くガンダムに詳しくないので、あまり分かっていませんが、とても深い意味があるんでしょうね。
同じ時間を生きながら今は私はフランスにはいけませんが、見せていただくことで
想いはつのります!
バカワインさんもガンダム詳しくないんですね。一緒です~。
でもガンダムの作者さんはこれに目をつける、と言うかたぶん魅かれたのだと思いますが、やはりすごいな、と思いました。
フランスへの思いが伝わってきます!
この美術館はこの先もフランス政府が大事にしてくれるだろうと私は感じます。
いつかいらっしゃれる日が来ますように。