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グラミー賞の最優秀レコード賞を18歳の最年少で受賞した世界的人気シンガー、ビリー・アイリッシュの過去のアジア人差別発言が問題となっておりますね。
以前から彼女の曲が好きでよく聴いていたし、彼女の体形に対しての揶揄や批判は、本当にひどいな、と常々思っていました。
なのでこの差別発言を初めて知った時は残念に感じたし、こんなことを言うのだったら、彼女が自分の体形のことをいじられてもしかたないかもな、とも正直思いました。
ただ詳しい内容を知ると、アジア人に対する蔑称「チンク(Chink)」という言葉を使ったり、アジア人のしゃべり方をまねしたとして、問題になっているのは、彼女が13、4歳頃の時のこと。
そしてその後彼女はSNSを通して謝罪文の言葉を公開し「若くて無知だったことに関係なく、それが人を傷つけるものであるという事実。恥ずかしくて吐き気を覚えた」としております。
で、13、4歳の頃で蔑称と知らなかったことはあり得る、と私は思ったのです。
というのも私も日本で使われている蔑称を13、4歳の頃まったく知らなかったのです。
なぜなら家で両親がそういった言葉を発することがなく、話題になることもなかったからです。
父が沖縄出身で若い頃、自分自身が差別された経験があったのかも、と思います。
なのでか、とにかく、両親は差別意識がたぶんなく、そういった話も出たことがなかったのですよね。
で、私がいくつかの蔑称を知ったのは学校の同級生や友達、その親が発した言葉からでした。
それがきっかけで今でも、あの時の私は本当にひどいことした。恥である。と思っている出来事が1つあります。
それは中学1年の時のことです。
クラスである言葉を言われ、からかわれている子がいたのです。
私はその言葉をその時初めて聞き、その子の家が周りに住宅のない場所だったので、その言葉=田舎、と思い込み、私も一緒にその言葉を発して、からかってしまったのです。
するとその時、担任の先生が入って来て、大激怒したのです。
あの時の先生の目は怒りを通り越して、憎しみに満ちていました。
以来、誰もその言葉を使わなくなり、私も忘れていきました。
ただあの時の先生の目はなぜかずっと心に残っていました。
そしてその言葉が蔑称であることを知ったのは、その数年後。
友達と友達のお父さんの車に乗っていて、そのお父さんがある大きなお屋敷の前を通った時に言ったのです。「この家の人は〇〇なんだよ。でもこんな大きな家を建てたんだよ」と。
その言葉は、田舎の意味だと思って私も使った言葉。でもお父さんの言い方から、何か低い身分の人が這いあがった的なニュアンスを感じました。ただの田舎の意味じゃないな、と気づきました。
で、家に帰って母親に聞いてみたのだったかな。はっきりとは覚えていないのですが。
でもとにかくひどい差別用語だとやっと知ったのです。
その時、先生の憎しみに満ちた目の意味もやっとわかったのです。当たり前でした。言われた子はどんなに悲しかったことか。私、最低でした。
それが初めてできっかけで、日本にはたくさんの差別があることがわかってきました。実際に差別が激しい人にも何人か出会いました。
批判はしなかったけど、反面教師になっていったように感じます。
そしてフランスに来て、自分が差別される側になって、改めて思っております。
言い方変かもですが、差別ってほんとにかっこ悪いな、さっぱりしてないな、勘違いもはなはだしいな、じゃ、あんたはいったい何なのさ、と。
もし中学1年のあの時のからかう私が目の前にいたら、同じこと言い放って一発蹴り飛ばしそうになっていたかもしれません。
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