パリとパリ郊外に住む半数以上の人が地方へ移り住むことを考えていると言われております。
実際、この数年間で我が家の知人やご近所さんたちが何組もパリを離れてゆきました。
理由は、パリでの生活に疲れたことや、定年退職した後は田舎でのんびり暮らしたいということ、大気汚染の問題など。
また、パリの不動産価格は例えばアパルトマンの1㎡あたりの価格は20年前の約4倍。
地方ではパリよりずっと安い価格で広い家に住めることも魅力のようです。
そしてこのコロナ禍で、人口過密のパリを離れ、地方に移り住む人がさらに増えたと言われております。
知人のアランさんはパリで働いていて、郊外の高層アパルトマンで恋人と暮らしていましたが、定年退職後、恋人とボルドー近くの海辺の町へ引っ越ししました。
新しい住まいは海まで歩いて10分の一軒家。
小さい家だけど庭があって、バーベキューが出来るんだ、と嬉しそうに話しておりました。
いつでも遊びにおいで、と言ってくださっていますが、まだ行けておりません。
知人のローランさんもパリで働いていて、郊外の持ち家で家族3人で暮らしていましたが、仕事を辞め、家を売って、フランス中央部の町に引っ越ししました。
新しい家は広大な敷地で建物が4棟あってプールもあって、自分たちで家の改修をコツコツしながら、畑も耕しております。
ついこの間夫婦で我が家に来てくれたのですが、やっと外観の改修が終わったこと、今は野菜はまったく買わなくていいこと、販売もしていること。
それから、元々わんこが2匹いますが、子羊と猫も家族として迎えたことなどを話してくれました。
パリを離れてもまったく寂しくないようで、田舎暮らしを満喫しているようです。
旦那の仕事関係の知人は、親の仕事を引き継いでパリで事業をしておりますが、今年その仕事をすべて辞め、南仏に家族全員で引っ越しをするそう。
すでに土地と建物を購入済みで、そこを改修して、結婚式関係の仕事を始めるそう。
親の仕事を引き継いだ娘さんの旦那さんが南仏出身で、ずっと南仏に帰りたかったことと、娘さん家族もパリを離れたかったので、全員の意見が一致したようです。
別の30代の知人も現在パリで働いていて、自分のアパルトマンも持っておりますが、3年か4年後には今の仕事を辞めて家族でブルターニュへ引っ越すことを考えているそう。
仕事も今とまったく違うことをしてみたいのだそう。
我が家のはす向かいのお宅のご夫婦も、数年前にスペインとの国境バスク地方に引っ越して行きました。
我が街の温室のある大きなお花屋さんは、少し前に完全に閉店。
仕事はいっさい辞めて今後は田舎でのんびり暮らすそうで、すでに南仏に家を購入済みだとか。
毎日わんこ散歩で閉店したお店の前を通るのですが、家族皆で片付けをしている姿を見かけます。
うちの旦那もパリ郊外暮らしを続ける気持ちはまったくなく、いつか移り住む場所のことをいつも考えております。
私も、パリ&郊外が大好きだけど、ここで秋か冬に死にたくはないので、旦那のその考えを嬉しく思っております。
ここで秋か冬に死にたくない理由は、とにかくお天気が悪過ぎて暗過ぎて、秋冬のパリで人生の終わりを迎えることは絶対避けたいから。
それに毎年1/3もあの暗い季節を過ごさなくてはならないと思うと、残りの人生がもったいないと思うから。
春夏のパリは本当に素晴らしくて最高なんですけどね。
春夏と秋冬の天候の差が大き過ぎます…。
冬の太陽の光が少な過ぎて鬱になるパリっ子が多い、というのは日本にいた時よく聞いていた話だけど。
今は、それは確かにあるかもな、と思っております。
それから、人生は短いしたった1度なので、最低でももう1回、新しい場所で暮らしてみたいという気持ちも強いです。
それは、日本からパリに移り住んで、住む場所でまったく違う生き方があること、世界が大きく広がることを知ったから。
私にとってはとても勇気がいったし大変だったけど、実行して本当に良かったと思っております。でもフランス人はフットワーク軽~く暮らし方を変えていくし、住み替えもどんどんしていきます。
仕事はその住まいや暮らしに合うものを見つければいい的な感覚なんですよね。
旦那も、今の家を買うのと同時にパリでの仕事を辞め、1年間自分で家の改修工事をして、そして改修が終わってから、家の近くで仕事を見つけました。
通勤時間は徒歩10分。
多くのフランス人同様、自分のプライベートな時間が何より大事なようです。
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コメント
コメント一覧 (2)
パリは憧れの場所だと思うし、いい場所な気がするけど、
移住を望む人が多いんですね。
都心はどうしても大気汚染はありますね。
コロナが切っ掛けで都会離れな傾向が加速化してるんですね。
確かに不動産価格がそんなに上がってるのでは、家が狭くなりますね。
ひろい家に住みたいんですね。
どこの国でも、そうですが、狭いとやたらシンプルに暮らさなきゃいけないです。
食器とかいっぱい持てないです。行事専用もダメですよね。
食器に凝れば美味しそうに見えるのに…。
でも都心だと必要最低限になり、優雅な雰囲気と程遠いですね。
アランさんは高層アパルトマンから
海辺の一軒家に引っ越したんですね。
バーベキューもアパルトマンは庭が無いから出来ません。
暮らしが楽しめますね。
バーベキューは興味あります。
ローランさんは、プールまであり、畑もあり、
しかも自給自足で野菜を補っているとは天然生活な感じがします。
ペットに子羊が居るのは凄いですね。
南仏で結婚式関係の仕事をする人もいるんですね。
明るい陽光の南仏で式をあげたい人も多そうな印象ではあります。
moiさんのところも移住を考えたりするんですね…。
秋冬が明るいところが候補だったりしますかね…。
パリは魅力的な街だけど、歳をとった時のことも含め考えると、一生住みたい街ではないように私は思っております。
多くの人が同じように思っているのだろうと想像しております。
東京もそうかな、と。
パリ&郊外の大気汚染もひどいんですよねぇ。
とても身体に悪いと思います。
家は多少不便でもやはり少しでも広い方がのびのび暮らせることを、パリからパリ郊外に移ってきてつくづく感じております。
それに不便も慣れてしまえばそれほど不便じゃなくなります。
自宅の庭でバーベキューは、東京にいた時、夢でした。
今は普通に出来るのが、ありがたいです。
アランさんもローランさんもパリに住んでいた時よりずっと、のびのび暮らしているようです。
はい、我が家も数年後には移住と思っております。
とにかくお天気重視です!
それまでうんとパリを楽しんで、移住したら、春夏にパリにプチ旅行的に遊びに来ればちょうどいいな、と。
それが理想です。
やっぱりたまにパリには来たくなると思います~。あは。