パリ庶民の暮らし情報と料理を中心にご紹介してるmoiです。

この記事で、自国で家を3軒と葡萄畑を持ち、人を雇ってワインも作っている外国人が、フランスでは小さなアパルトマンに住んでいること。

そして収入の少ない所帯としてフランスの社会保障制度を最大限利用していることを書きました。

在住外国人のフランス&自国、真逆な二重生活の話

この話だけじゃなくこれまでの経験で、今だからわかったことがあります。

2008年にパリにやって来た時に住んだのは7区のアパルトマンでした。

日系不動産屋から紹介されたそのアパルトマンは、渡仏直前にやっと決まった物件で、日本から一緒に行くチワワ坊やがいる私にはもう他に選択肢がありませんでした。

フランスは留学生でも住宅手当で通称アロカシオン(Alocation de logement)の申請が出来るので、もちろん申請をしたかったのですが、そのアパルトマンは申請が出来ない物件だと不動産会社の担当者に言われました。

しかたありません。そこでの申請は諦めました。

渡仏後、通った語学学校では多くの学生たちが住宅手当を受給しておりました。

話を聞くと、それでも申請が通る場合と通らない場合があるとのことで、はっきりとした理由を知ることは出来ませんでした。

で、次に住んだニースのアパルトマンが住宅手当の申請が可能な物件でした。

節約生活だったのでもしもらえたら大助かり。

今は書類がダウンロード出来ますが、その頃はまだ出来なかったので、フランスに長年住んでいる友人に付き添ってもらい、滞在許可証などを持って申請の窓口に行きました。

実際に担当者と会う時は確かその人と私だけだったと思うのですが。

その際、友人には、とにかく聞かれたこと以外は話さない方が良い、とのアドバイスを受けていたので、聞かれたことだけに答え、書類を作ってもらい申請しました。

終わった後はほっとしました。

でも申請が通るかはまったくわかりません。

よくフランスのお役所は担当者のその日の気分で何かが通ったり、通らなかったりするので、私の住宅手当もそうなのだろう、と。

で、見事に落ちました。

でも今となっては簡単に理由がわかります。

担当者の気分云々とかではなかったのです。

申請時、聞かれたこと以外は何も言わなかったけど、聞かれたことには正直に答えました。

それは日本にいた時の仕事や収入、住まいなどです。

日本ではそういうのは調べればすぐわかることだし、役所に嘘をつくなんて考えられない。

なのでフランスでもそれが当たり前だと思っていました。

でも日本とフランスはまったく違うのです。

多民族国家で外国人もたくさんいるフランスでは、1人1人が本当のことを言っているかどうかまでは調べないのでしょう。

だから例の自国では大金持ち、でもフランスでは低所得の外国人、も調べられていないから、通っているのでしょう。

今思えばですが、語学学校での住宅手当の話の時も、話がいつも何かあやふやではっきりしなかったようにも思います。

どうすれば通るのか、は堂々と言えることではなかったからかも、しれません。

たぶん正直に本当のことを言わなければ、通っていたのだろうな、と今思っております。

ちなみにこれは想像ですが。

初めて住んだ住宅手当の申請が出来ないアパルトマンは、大家さんと不動産屋の担当者とで何か自分たちに都合の良いようにやっていたのかもしれない、とも今思っております。

なぜかと言うと、大家はお金にとても執着していて、担当者も狡くておまけにヒステリックで、とにかく質の悪い両者だったからです。

そのアパルトマンを出る時はお金のことでかなりいやな思いをしました。

それにその後、私もずっと感じていたその不動産屋の担当者の人格の悪さの話を何度も耳にしたからです。

今日までの日々、いろんなことに合点がいって悪い経験も含め、なかなか興味深いフランス生活です。

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