今回は、とあるお魚屋さんのかなり残念な話です。
9月前半に行った南ブルターニュのヴァカンスからだいぶ経って、久しぶりにムール貝食べたいね、ってことになったのです。
で、旦那とお魚屋さんに寄ってムール貝を買ったのですが、その時に旦那がその魚屋さんの不正に気が付いたのです。
その一部始終をご説明させていただきます。
そこではムール貝が1㎏4、50ユーロでした。
そのムール貝を、パトロンである店主さんに、2㎏ください、とお願いしました。
その店主さんは、テキパキ、と言うか素早い動作でムール貝を袋に詰め出したのですが、この人、いつも威勢が良いし、作業しながら大きな声でよくしゃべっていてお客さんを笑わせたりするのです。
なので皆がその店主さんに注目して顔を見て話しを聞いて笑ったりしているのです。
その時も、とにかく調子がいいくらいしゃべっていて、可笑しなことを言って、私もくすっと笑っていたのですが。
旦那は違っていて、彼の作業の手元をずっと見ていたようなのです。
彼は最初にざっとムール貝を袋に詰めて、2台あるハカリのうちの1台(もう1台は別の店員さんが使っていた)に乗せると、それは4㎏以上あったのだそう。
ハカリはお客さんにも見えるので、旦那が確認したそう。
で、その時旦那は、あの量で4㎏以上は変だな、と過ったのだそう。
すると彼は袋からそれほど多くないムール貝を取り出し元に戻し、減らしたムール貝の袋を今度はもう1つあるハカリ(その時は2台とも空いていた)に乗せたそう。
この作業もやはり常に素早くやっていて、その間もとにかくよくしゃべり、私も含めた多くのお客さんの視線が彼の顔の方に向いていました。
で、もう1つのハカリで2回めに量ったムール貝はと言うと、それは私も見たのですが、2、1㎏ちょっとだったのを覚えております。
フランスではこんな風に、たとえばお魚でもお肉でも2㎏ください、とお願いして、だいたい2㎏前後であれば、お店の人が、これで(重さ)でいいですか?的に確認し、買う側も、それでいいです、という流れになります。
なので私たちもそれでいいです、と伝え購入し、お魚屋さんを後にしました。
なのですが、帰り道で旦那が言いました。
おそらくあの魚屋はズルをやっていると。
1台めのハカリで4㎏以上あったのに、そう多くはない量のムール貝を元に戻して、急に2㎏ちょっとになったのがおかしい。
それからムール貝を減らした後に量る時、ハカリは2台とも空いていたのに、わざわざ最初と違う方、しかも自分から遠い方に乗せたのもおかしい。
おそらく2台のハカリを調節していて、見ためは最初0g表示になっているけど本当はどちらもプラスになっているのだろう。
※最初マイナスと書きましたがプラスの間違いだったので修正しました。すみません。しかも2台の調節数を変えていて、1台はかなり多めのプラスに、そしてもう1台は少なめプラスだろう、と。
フランスでは魚を買うと、切り身じゃない丸々1尾のものは、たとえ捌いてもらうなどの下処理をお願いしても、まずは1尾(または何尾かをまとめて)をそのままハカリにのせ、それがお値段になります。
その後下処理となります。
なので切り身になっていない魚はハカリに乗せた時と、下処理した後では当然重さがかなり違ってきます。
たとえ買ったお客さんが家に帰って、魚を量ってもバレません。
ただ、ここまでの話はおそらくの話。
なので家に帰って実際にムール貝を量ってみようという事になりました。
そして量ってみたら、1、953㎏。
なかなか微妙な数字ではありますが、やはり2、1㎏ありませんでした。
ハカリを約200g、誤魔化しているものと思われます。
そしてもう1台の方のハカリは、旦那が言うには、700gくらい誤魔化しているのではないか、と。
で、鯛などのお値段が高い魚や大きな魚を丸々1尾購入で、下処理をお願いされた魚などは、700g?誤魔化しているハカリにのせ、その後下処理をして渡しているのだろうと。
700gって相当の量です。これはかなり悪質です。
魚の種類だけじゃなく、きっとお客さんのことも見て、どちらのハカリを使うか判断しているのでしょう。
この時、旦那がその魚屋に払ったムール貝の金額は10、70ユーロだったのですが、本当の量の1、953㎏でざっと計算してみたら、その量だと本当は約8、80ユーロ。
2ユーロ弱、多く払っているということになります。
私たちの買ったものは1㎏4、50ユーロでまだ安い方だけど、高い魚介で700g?誤魔化しハカリの方を使われた時には、どれだけ多く払わされてしまうのか…。
そのムール貝です。
モンサンミッシェル産ということですが、それも本当か?
と思ってしまいます…。
でも買ってしまったので、いつも通りムールマリネにしました。
お味は、普通に美味しかったけど、やっぱりブルターニュのムール貝の方が新鮮でず~っと美味しいです。
で、我が家はもう2度と絶対にそのお魚屋さんでは買わないと決めました。
あの調子のいいおしゃべりは何かおかしいと思ったけど、そういうことだったのです。
少し前にチェーンのお寿司屋さんの虚偽が問題になりましたが。
今、日本ではお魚屋さん自体がぐぐんと減ったと思いますし、バレるとすぐネットで広まってお店がおしまいなので、こういうやり口はそれほどたくさんはないと予想します。
(裏では大企業も含めいろいろやっているところは多いと思いますが)でもここはフランス。
大雑把だしクレーマーが日本のように多くないので、逆にこういうことがまかり通っているんだろうと思います。
でもちゃんと真面目で信頼出来るお店もたくさんあるはず。
これからはうんと気をつけて、そんな信頼出来るお店を見つけていきたいと改めて思いました。
ということで。
フランス在住の方はお店で、ちょっと怪しいな、と思ったら、お魚でもお肉でも野菜でも、買ってきたものを家で量ってみる事、大事だと思います。
その際はレシートをもらうのをどうぞお忘れなく!
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コメント
コメント一覧 (10)
私も魚屋でありますよ。海老を買ったんですが頼んだ個数より多く入っていたり
高い方の海老の値段!!しかも!!K45ユーロ。頼んだのはK12ユーロくらい。
マルシェの八百屋もありますよ。売り手がアラブ人だとやっぱりインチキくさいかな。
魚屋はアラブ人。みんなアラブが悪いわけでないけど、インチキはほとんどアラブ系かな。
愛想が良くてね。だから野菜もスーパー(LIDL)とか気兼ねなく買えるしスーパー愛用率が
だんだん増えてます。マルシェの雰囲気は最高なんですがね。MOIさんトコのお魚屋さんも
結構なぼったくり販売ですよね。ただ数ユーロくらいだから可愛いボッタクリですか、、
その可愛いぼったくりをいつもしてると思うと腹たちますね。
私もこれから気をつけよう〜
コメントを読んで、ちょっと納得してしまいました。
というのも。
その店主も旦那が言うにはおそらくアラブ系の人らしいのです。
(私は顔を見てフランス系じゃないのはわかるけどオリジナルがどこまでかは顔によってはわからない)
やっぱりちょっとたびたびアラブ系のお店、割合的に怪しいことが多いかな。正直な話。
とにかく愛想がやたらイイって、ちょっと気をつけなくちゃですよね。
今回のことで勉強になって、これから私もかなり注意しそうです。
そう!
こういう不正個人店で買うくらいなら、スーパーの方が安心。
スーパーは売上は売っているスタッフは関係なく、ただ売ってるだけですからね。
ってか㎏12ユーロが45ユーロって酷い!びっくり!
アジア人を甘く見るなよ、って思う。
お互い、気をつけよう!!
もしかしたらフランス人の旦那さんが見てるのわかって測りを変えたかも、もありますかね。
マルシェ、憧れではありますが外国人にはハードル高いですよね。フランス語が喋れる、はっきり意思表示できる様になってから楽しめるようになりました笑
半分ほど優しいけど、半分ほど商売してくるお店もある様に感じてて、大体早口や笑顔のない人のところは後からん?と思う値段のときが多いです。こちらも鍛えられますね!
話は変わりますが、以前、このブログの存続の危機?があったじゃないですか。それを乗り越えられ、いま普段通り頻繁に平和なブログを拝見できてることがなんか、嬉しいです。
続けてくださっていて、ありがとーーーーう!!!
と言いたかったのです。
えぐーー!い!にウケた~!
ネットでは読んだことはあるけど実際に言われたのは初めて。
意味は何となくわかるけど、日本的な微妙さがあって面白い~。
そう!えぐーー!い!でしょ?
旦那は前の客の支払いも見ていて、おかしいな、と過ったようで。
なので自分たちの番によく観察したようです。
マルシェは楽しいけど要注意です。
ペラペラしゃべってる人がいたら、それはなぜか?
と、申し訳ないけど考えてみるの、フランスでは特に大事。
以前の存在の危機、あの時もコメントくれてありがとう!
あの時、皆さんにいただいたコメントは今も宝物です。
このブログは別にいつやめてもいいのです。
そうなったら、それがタイミングと思っております。
タイミングかな、と感じないで別にこのままやるならこのままやるだけです。
稼ぎをせず、ただ続けているだけのブログに難癖言ってくるのは、ただのイヤミン?!なので無視します。
そういう人は必ずそのうちツケが回って来ると思っております。
ただ集客数のために自分のために、人の哀しい過去のプライバシーのことまで平気で書く人もしかり。
人間性を疑います。
これからも、このまま普通にブログ続けてまいりますので、見ていただけると、めっちゃ嬉しいです♪
そう言っていただけめっちゃ嬉しいです!
クックパッドの時から、そして何とパリに来てからも見てくれて、ほんと~にありがとう!
今、フランス人生活ど真ん中で、やっぱり人間はいろいろだな、と思っているけど。
こうしてコメントいただくと、やっぱり人はいいな、日本人はいいな、と素直に思います。
日本人もいろいろだけど、この好きに?書いてるブログでこうして楽しいコメントをいただくと、わかってくださる方も必ずいる。
と改めて知る次第です。
いいえ。
こちらこそ、ありがとーーーう!!
マルシェなどの魚屋でしょうか…。
ムール貝の重さの不正に気付かれないよう
大きな声でおしゃべりし客の気をそらしているんですね。
測りも何台かあって、わざわざ最初と違う方や自分から遠い方に乗せる
という不自然さは誤魔化す為にやっているんですね。
何台かあって、誤魔化しの数量加減をスケールによって、きっと変えてますね。
だから、最初と違うところに乗せるんですね。
日本では、測り売りの店にスケールは何台もあるけど、わざわざ最初のスケールと変えたり
された記憶が私には特に無いです。
今度から注意して不自然な動きが無いか観た方がいいのでしょうかね。
今までやられていても気付いてないかもしれないですし…。
1キロの魚 下処理すれば分量は減りますね。
自宅に帰って測っても、
内臓とか取ったから下処理で分量が減ったと客が思うから
誤魔化されても分かりにくいですね。
下処理する前の魚も目方を多めに表示されるよう調整した測りにのけって
ごまかしているんですね。
たとえば1キロ無く930gしか無くても、表示では1キロに表示されますね。
デジタルスケールだとインチキ出来ないから
おそらくアナログスケールですよね。
今もアナログスケールがうちにありますが、アナログだと最初から少しネジみたいな部品
をいじって、重さを誤魔化せますね。
やけに威勢が良いのですが、お魚屋さんなのでそれが合っているといえば合っているのですが。
大きな声で威勢良くやればお店に活気があるような印象を与えるし、気もそらすことが出きる。
これからはこういう雰囲気の、特に個人店は注意していこうと思いました。
スケールのことは詳しくないのですが、うちにあるのはデジタルで、容器や袋分を量って、その分を予め引いてゼロに調節できるので、おそらく同じような方法で逆のことをやっているのかもしれません。
日本は700mgも誤魔化しているお店はそんなにないと思いますが、ウラジミールさんも個人店で購入の際は十分注意なさってください。
わたしも、野菜、肉、魚、果物、チーズ、フランスのあらゆる量り売りで
ごまかしているな、という場面に遭遇したことあります。
はじめは、いちいち憤ってました。
人に話すと、「普通疑わないよ。わざわざ家ではかるの?」と笑い飛ばされたことも。
それでも、おかしい、不正だ、不誠実だ、と思っています。
白人フランス人のマルシェ店でもそういうことがありました。
テレビ番組でも、とりあげられたことある話題らしいです。
最近は、もうこの料金込みなんだ、と思い直すようになりました。
いや、不快なんですけどね。客一人ずつからたかだか1ユーロ、2ユーロを巻き上げ、それでアンタたち(=店の人)は幸せなの?
うすっぺらい人たち!と思うことにしています。
商売人としてのプライドもない人たち。
観光客やフランス好きの人はやたら「マルシェでお買い物」がファッション視されて、流行っていますが、
私は逆で、新鮮なあまり腐りやすいし、高いし、ぼられるし、で近寄りません。
誠実なお店で買うことにしています。
本当に困りますよね。
やはりお店の不正、とても多いのですね。
私もこのことがあってから、それまでにもあった別のお店でのちょっとおかしいな、と思った出来事の記憶がいくつか蘇っております。
こういうことをやられると、とてもいやな気持ちになりますよね。
さっぱり忘れることなど出来ません。
はい、いくつかの別の出来事はフランス人店でした。
結局人だな、と思います。
たかが2ユーロ多くとるせこさに卑しさを感じます。
でもその2ユーロも積もれば大きい、ということを知っているのでしょう。
こういうことをやる人間は、仕事だけじゃなくあるゆることにせこいはず。
関わるとこちらがいやな気持ちになるだけなので、近づかないのが一番。
私も誠実かどうか見極めて買うようになるべくしたいです!