前回の記事で恒例日曜マルシェをご紹介しましたが、その時ふと思ったことがあります。
マルシェのバーでヴァン・ショーを飲んでいた時に、目の前を老夫婦が通り過ぎたのですが。
旦那さんが大事そうに持っていたマルシェに行くのにぴったりなバスケットには、各店で買ったいくつかの食材が入っていて、2人はどことなく嬉しそうな満足そうな表情で、お互いの足取りに気をつけながら帰って行きました。
その姿を見た時、思いました。
きっとマルシェでの買い物が生活の楽しみなんだな。
そんな人たちを騙しちゃいけないな、と。
この時の記事で、とある魚屋さんの不正について書きました。
→パリ郊外、とある魚屋さんの不正に気付くこの経験もですが、この記事でいただいたコメントでも、フランスは(も)不正・偽装が横行していることを改めて感じました。
コメントを少しご紹介させていただきますと、パリ在住YUKさんからのコメントでは。
「魚屋さんで海老を買ったら、頼んだ個数より多く入っていたり、高い方の海老の値段!!しかもK45ユーロ。頼んだのはK12ユーロくらい。マルシェの八百屋さんもありますよ。だからスーパー(LIDL)とか気兼ねなく買えるしスーパー愛用率がだんだん増えています。マルシェの雰囲気は最高なんですけどね」フランス在住のかえるさんからのコメントでは。
「わたしも、野菜、肉、魚、果物、チーズ、フランスのあらゆる量り売りでごまかしているな、という場面に遭遇したことがあります。はじめはいちいち憤ってました。人に話すと、普通疑わないよ。わざわざ家で量るの?と笑い飛ばされたことも。それでも、おかしい、不正だ、不誠実だ、と思っております。テレビ番組でも取り上げられたことのある話題らしいです。観光客やフランス好きの人はやたらマルシェでお買い物がファッション視されていて流行っていますが、私は逆で新鮮なあまり腐りやすいし、高いし、ぼられるし、で近寄りません」で、かえるさんがテレビ番組でも取り上げられたことがあると仰っておりますが、私もチラッと聞いたことがあったので、ちょっとネットでフランスのニュースをチェックしてみたのですが。
そしたら、いや~、フランスのマルシェの不正・偽装の記事や方法が出てくる出てくる。
読みながら、そう言えばあの時おかしかったな、なんてことも思い出しました。
まず旦那が気が付いた魚屋さんのハカリの不正ですが、これはとても多い不正方法のようです。
他にも、工場製または輸入品を農場産または自家製と偽ることも多いとのこと。
スペインやギリシャ、マグレブのオリーブオイルをプロヴァンスに運んできて、プロヴァンスでパッケージしてプロヴァンスのオリーブオイルとして売るのは、夏のバカンス地のマルシェでよくあること。
質の良さで知られるコルシカのシャルキュトリーは本物に似せた偽の認証スタンプを押して販売。
蜂蜜やチーズの不正もかなり多いようです。
食材だけじゃなく職人が作る手工芸品などもで、偽の刻印マークで誤魔化しているものがたくさんあるようです。
で、これらを見分ける方法は、たとえば食品店だったら、スタンドの裏にある食材が入っていた木箱やパッケージをチェックしてみること。
フランス産として売っているけど本当は輸入品で、スタンドでの表示とは違うことがしばしばあるようです。
実はこれ、我が家も夏のバカンス地のマルシェに行った時に旦那が気づいたことがあって、2人で苦笑いした思い出があるんです。
それから、EUが製品の品質を保証するA.O.P(原産地名称保護)、I.G.P(地理的表示保護)などの認証マークがついているかどうか。
フランスのスーパーコーナーで、私もよくA.O.Pマーク食材をご紹介させていただいております。
でももちろん、不正・偽装などしない誠実なお店もたくさんあると思います。
我が街で言えば、マルシェで一番人気の行列の出来るフランス総菜屋さんは、自家製表示がほとんどですが、食べてみればその美味しさで納得。
でも別のマルシェの総菜屋さんでは、この味、このマズさはどう考えても業務食品を調達してきて並べたものだな、と思うことがありました。
毎週行くマルシェのポルトガルバーは、つい最近ヴィーニョ・ヴェルデ(ポルトガルの微発泡ワイン)が1杯2、50ユーロに値上がりしたけど、長年2ユーロを通してくれました。
カフェも含め飲食代の高いフランスで、2ユーロでお酒を飲めるところはそう多くはないはずです。
なのでとにかく、自分なりによく見て、良心的なお店か、そうじゃないか、を見極めることが大事だな、と感じました。
これをきっかけに我が家も、これからはもっとしっかりチェックです。
日曜のマルシェで見かけた老夫婦が、私なんかが心配しなくてもちゃんとわかっていらっしゃっていて、良心的なお店でのみ購入なさっていると良いな、と願います。
12月の今、フランスはあちこちでマルシェ・ド・ノエル(クリスマス市)が開催されております。
ここでも不正・偽装が横行しているようで、我が街でもちょうど今開催されているのですが、行く場合は注意しなくちゃな、と思っております。
そう言えばマルシェ・ド・ノエルって、やたらシャルキュトリーや蜂蜜屋さん、チーズ屋さんが多いんですよねぇ…。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
応援クリックしていただけると励みになります。

にほんブログ村
コメント
コメント一覧 (2)
この種の不正がウンザリならスーパーのリドルとかの
方が無難な感じはしますね。
こういうマルシェはレシートもなかったりしませんでしょうか…
不正の証拠も残りにくい気がします。
電子マネーやクレジット決済は証拠が残るけど、
マルシェとかはたぶん現金ですよね。
でも買い物はスーパーだと味気ないですね。
マルシェの方がムードや雰囲気が昔ながらの味わいも
あって楽しいですね。
パリ在住YUKさんがスーパーリドルの方の愛用率が増えるのも頷けますね。
フランス在住のかえるさんも測り売りの場面でのごまかしをたくさん目にして、
マルシェに近寄りにくいようですね。
ムードがいくら味わえても、あんまり誤魔化されたら、
家計に響きますね。
旅行客なら、わずかのお金よりムードをとりますけど・・・住むならそうはいかないもんですね。
産地偽装も横行中ですね。
ハンガリーだとか東欧産のものをフランス産だと
誤魔化しているケースがあると、別な記事でも書いてましたね。
私が買った激安ジャムが東欧産でした。正直に東欧産と書き、激安で売ってましたが、
これが仏や英国産と言い、高い値で買ったら腹がたちます。
東欧産は激安になる事が多いのですね。
夏のバカンスで、プロヴァンス産だと思って買えば、スペイン産とか色々あるんですね。
客が本来入らないスタンドの裏をこっそりのぞいたら
食材の入ってた外箱などにかいてあった表記と店頭の表記が
違っている事を旦那さんが発見したんですね。
ワインもその場で瓶を開栓し注げばいいけど、グラスに持ってくる場合は、
インチキかもしれないですよね。
量り売りはマルシェの他のお店でも1度おかしかったことを、この魚屋不正の後思い出したので、結構やってるところが多そうなのを私自身の経験でも感じます。
そんなお店は言わないとレシートをくれないことがあります。
マルシェも今はクレジットカードもぜんぜん使えます。
ただしフランス人は大雑把なところがあるので、それで値段と重量を確認するとか、我が家のように本当に重量を量ってみる、をやる人はそんなには多くないのかな、と予想します。
我が家も何年も気がつきませんでしたから。
こういうことがあると、ほんとスーパーの方がずっと安心ですよね。
しかもリドルは安くてそのわりに質が悪くないので、とにかくリドルへGO!
になっちゃいます~。
東欧産のイメージは中国産と重なります。
そして食材も確かに怪しかったり、中には食べたら危険なものもあるようです。
本当のプロヴァンス産も含めたフランス産のオリーブオイルは、1ℓ15~20ユーロ前後するそうです、
それよりかなり安いものは疑った方が良いようです。
我が家はお気に入りのフランス産オリーブオイルがあるのですが、念のため確認したら500mlで9ユーロですし、美味なので大丈夫かな、と思っております。
スタンドの裏はマルシェによっては見えるところがあるので、そんなところはチェック出来ますが、見えないところやしっかり隠しているところは確認出来ません。
なんか胡散臭いな、と感じたら買わない方が良いのだと思います。
はい、ワインも怪しいですね。
なのでお安いワインで十分かもしれません。
私なんかワインの味、あまりよくわかりませんしね。