今日のパリの気温は朝は5度、最高気温も5度で、お天気は曇りとなっております。
パリ散歩した日、モンマルトルの日本人パン職人、稲垣信也さんのお店に行く前に。
→大行列の2つの理由。モンマルトルの日本人パン職人のShinya Painモンマルトルの丘の裏にあるお気に入りのサン・ヴァンサン墓地に久しぶりに寄りました。
コロナ禍が急速に広がっていた2020年の9月にモンマルトルに来て、観光客が消えたモンマルトルの光景に衝撃を受けた後この墓地を歩いたのが、約2年半前。
その後もコロナ禍真っただ中の時に1度寄ったのですが、その時は閉まっていたのです。
なのでここに来るのは結構久しぶりとなります。
このサン・ヴァンサン墓地がお気に入りなのは、ユトリロが眠っているから。
このユトリロのお墓の真後ろは、酔いどれ画家とも称されるユトリロが飲んだくれて歩いた坂道があって、ユトリロ、ルノワール、ピカソなどが通った19世紀中頃から続くシャンソニエ(歌を聴かせる酒場)の「オ・ラパン・アジル」が今も営業していて。
当時とそれほど変わらない風景が広がっているのです。
絵にはまったく詳しくないのですが、当時と今が、このユトリロのお墓で不思議につながっているように思えて、少しタイムスリップした気分になれるんです。
モンマルトルにはもう1つ、モンマルトル墓地という広大な墓地があって、画家のエドガー・ドガ、作家のスタンダール、映画監督のフランソワ・トリュフォー、歌手のダリダなどたくさんの著名人が眠っております。
それに比べるとこのサン・ヴァンサン墓地はとてもとても小さな墓地。
10分もあれば1周出来ちゃいます。
なので気軽に寄って、ゆったりした時間を少しだけ過ごすのにちょうどよいんですよね。
ここに来たら、ユトリロのお墓ともう1人、映画監督のマルセル・カルネのお墓にも必ず寄ります。
1883年に生まれて1955年に亡くなったユトリロと、1906年に生まれて1996年に亡くなったマルセル・カルネ。
2人共パリ生まれで同じ時代に生きていた時期が結構あって、今お墓は目と鼻の先だけど、生きていた時も会ったことがあったのかな。
なんて過ります。
で、1周してそろそろ墓地を出ようかな、と思っていたその時、ふと、鮮やかな青い花が飾られた、前回は気が付かなかった新しめのお墓に気付きました。
1956年創業のモンマルトルの有名キャバレー「Chez Michou」の名物オーナー、ミシューさんのお墓でした。
2020年に88歳で亡くなったのはその時のニュースで知っていたけど、この墓地に埋葬されたことは知りませんでした。
青い服と青いサングラスがトレードマークだったミシューさん。
2018年に自分でこの墓地の予約を済ませていたようです。
いつだったかTVのルポルタージュで彼のモンマルトルの最上階アパルトマンが紹介されていたけれど。
植物や花々で美しく飾られた広いテラスからはモンマルトルが一望出来て、美しいものが好きだったんだな、と感じました。
キャバレーは男性が有名歌手(主に女性)の扮装をして歌って踊るスペクタクルショー。
ミシューさんが亡くなった後、お店の継続はどうなるのか、という話が出ていましたが、今も続いているようです。
HP→Chez Michouこの墓地は周りのアパルトマンもどれも歴史を感じる古い建物で、アパルトマンの住人さんたちはいつもこの古き良きパリの面影が色濃く残った風景を見下ろし、そして自分たちもその中に住んでいる。
という環境。
住んでいると慣れて当たり前になっていくのだろうけど、やはりかなりスぺシャルで恵まれているな、と、庶民でしかも外国人の私なんかは思っちゃいます。
ひったくりや泥棒もものすご~く多いようですけどね。
住所・・・6 rue Lucien Gaulard 18区
メトロ・・・「Lamarck Caulaincourt」⑫号線
ということで、最後は全世界を席巻中のイタリア、ローマ出身のロックバンド、マネスキンのロックバラードで終わりにさせていただきます。
曲も墓地が舞台の映像も美しいです。
それでは、墓地から言うのもあれですが、どうぞ良い週末を!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
応援クリックしていただけると励みになります。

にほんブログ村
コメント
コメント一覧 (2)
外国の墓地だと素敵に見えてしまいます。
でも、そこではじめから生まれている人や同じくキリスト教圏の方にとってどう見えるのでしょうね。
観光客の全部が仏教徒など、キリスト教以外とは思えず、
当然、キリスト教の人もいる筈。
…だとすると、自身の宗教関係なく墓地というだけなく、何か
素敵な公園に見えるかもしれないと思いました。
美しい彫刻があり優雅ですよね。
ユトリロのお墓の真後ろは、ユトリロが歩いた坂道があるんですね。
19世紀から続く酒場、今もやっているなら行きたいですね。
サン・ヴァンサン墓地は小規模ながらも素敵ですね。
ユトリロは、戦後も生きてるので、思ったより昔の人じゃないんですね。
それと、マルセルカルネさんも96年まで生きてますね。
2人は、同じ時代に息してますね。
2020年に88歳で亡くなった人がこの墓地に入るとは、
墓地は、どんどん変化するんですね。
この墓地なら、色んな人が来るので、寂しくないです。
青い服と青いサングラスがトレードマークだったので
青い花がお供えなんですね。
ミシューさんのキャバレーは、男性が女装とは面白いですね。
青が好きだったというミシューさんの店で出る飲物が気になります。
きっとブルー系の物が多そうです。
ブルー好きならバタフライピーという植物で、ブルーの飲料作りも
流行っているし、きっとバタフライピーの飲料がありそうです。
墓地が美しいと感じてるのは、私達がキリスト教と無関係で
墓地と思えないからというのもあると思ってましたが、
こうしてロックバンドの方も墓地を映像で使うからには
やはり美しいんですね。
ウラジミールさんのおっしゃる「墓地が美しいと感じてるのは、私達がキリスト教と無関係で墓地と思えないから」は一理あると思います。
私は小さな頃からとにかく洋風が好きで、教会とか十字架に魅力を感じていました。
そしてさらに魅力に感じるようになったことがあって。
それは小学生の頃、古いスペイン映画「汚れなく悪戯」を観てからです。
神父さまたちと一緒に暮らす孤児の男の子の不思議な物語でした。
その映画で私の洋風好き、教会と十字架好きはさらに強くなりました。
そして大人になるにつれて、神聖なイメージの教会や十字架の裏にある矛盾や人間のエゴイズム、汚さも知るようになって。
(フランスでは聖職者による性加害がしょっちゅう問題になっております)
他の宗教も含め、信仰って何だろう、と不思議な気持ちで傍観しております。
それも含め、今もやっぱり教会、墓地、十字架は子供の頃と変わらず魅力に感じております。
なのでこのマネスキンのPVはめっちゃ好みです♪