今日のパリの気温は朝は9度、最高気温は16度で、お天気は薄曇りとなっております。
2008年にパリにやってきた時はフランスの失業者率は世界一と言われていて、実際にパリを歩いてもホームレスがとても多かったので、世界一の失業率は本当だと思っておりました。
でもフランス人と結婚して、フランスに住んで16年めの今は、あの時のフランスの失業率世界一というのは事実とはかなり違うことを知りました。
それは、働きたくても仕事がなくて働けない。
ではなく。
働きたくなくて働かない。
という人がとても多いことを知ったからです。
理由は、フランスの社会福祉制度がとても甘いから。
この記事では、パリでは小さな部屋に住み、質素な暮らしをしているけれど、実は自国では自宅と別荘2軒の他に広大な葡萄畑も持ち、人を雇ってワインも作っている旦那の知り合いのことを書きました。
→在住外国人のフランス&自国、真逆な二重生活の話でもこの人は一応働いているのでまだマシな方かもしれません。
フランスには健康なのに働かず、フランスの生活保護RSA(Revenu de Solidarité Active)を受給している人も多いんです。
もらえるものはもらう、というのがフランスに住んでいる人たちの考え方なので、フランスに住んでる外国人もたくさん受給しております。
ニースに住んでいた時のアパルトマンのお隣さんはイタリアのサルディーニャ島出身の女性。
仕事は週に2、3回、裕福なお宅の清掃の仕事をしていましたが、おそらくノワール(闇労働)。
何度か、今日は社会福祉事務所に行って生活が大変なことを説明してきた、と話していたので、生活保護を受給していたのだろうと思います。
でもそれほど生活に困ってるようには見えず、お金を貯めているのでいつかアパルトマンが欲しい。
と話しておりました。
彼女のように1人暮らし(娘さん2人は自立)の場合は、現在だと1ヶ月600ユーロ近く受給可能なようです。
カップルの場合は2人で約870ユーロ。
子供が増えていくとさらに受給額が増えていきます。
パートナーが失業していたり、個人で仕事をしていて収入が減った場合も受給できるので、コロナ禍の時には受給する人がかなり増えただろうと思います。
本当に困っている場合はもちろん受給すべきだと思いますが、そうじゃない場合もとても多いので、それが問題なんですよね。
子供が増えていくと受給が増えるので、そのため?にとにかく子供をどんどん作る人もいます。
そんな場合、真面目に働いている人より収入が多いというのも珍しくありません。
旦那の知り合いヨーロピアンもですが、自国での収入をおそらくフランス側は自国に照会していないようなので、フランスでは低所得者扱いで受給している、ということもあるようです。
日本のように、生活保護を受給することは恥ずかしいこと、という考えがまったくないことや、申請に厳し過ぎない点はとても良いと思うのですが、利用、悪用している人がたくさんいるのも事実。
旦那は昔、早朝仕事に行くためにアパルトマンを出る時、同じアパルトマンに住んでいる無職の同じ年代の外国人の男性に窓から、僕のために働いてきてね、と笑って手を振られたことがあるそう。
なので、フランスの甘い社会福祉制度を少しでもズルして利用することも、もらえるものはもらうという考え方も大嫌い。
これとまったく同じことを、やはり奥さんが日本人で旦那さんがフランス人の、その旦那さんが言っておりました。
なので、こういったプライドを持っているのは、フランス生まれのフランス人が多いのかな、と。
昔アロカシオン申請に失敗した女ですが、感じております。
→今だからわかる。私がフランスの住宅手当アロカシオンに落ちた理由でも自分も外国人だからなのか今でも、あの時受給出来ていたらな、と、やっぱりちょっと思っちゃうことがありますけどね…。
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コメント
コメント一覧 (8)
ホームレスが多いんですね。
失業率が多いのは、仕事が無いからではなく、
働きたくないので、働かないタイプもいるからなんですね。
フランスの人が生活保護を受けるのはいいけど、
外国人が受けるのは納得いきませんね。
日本人でない人が日本の生活保護を受けるのは納得いきません。
自分の国で、受ければ・・・と思います。
なお、フランスではそんなに困っているように見えないのに生活保護を
ウケてるケースもあるんですね。
日本では、すごく困っている人も受けてないのに・・・((+_+))。
私は知人が生活保護を受給すべきだと思ってます。
生活保護の人より貧し過ぎる暮らしです。
どう頑張ってもなかなか普通に暮らすのは、難しそうです。
ぱっと見、受給基準に達している気がするけど…
もしや身内もド貧乏じゃない限り、受給できないのでしょうかね。
身内がいても、ほぼ助けてもらってないから、困窮している気がします。
生活保護を受けている知り合いも暮らしぶりは、貧しいけど、
受けてない人で、困っている人の方がもっと貧しいですね。
フランスで生活保護を受けてる人の暮らしぶりは日本よりマシのようですね。
もし受給者と納税者の生活レベルが大差ないとなると、真面目に働く人が辛いですね。
批判されがちですが、日本の生活保護者は、何だかだいっても質素です。
そんなに批判する必要はない感じです。
私がフランスに来た頃は、周りの日本人は皆、フランスの失業率が高い高いと言っていたけど、フランス人の旦那と結婚して、実情を知りました。
我が街には移民が多く住むカルティエがあるのですが、昼間からたむろしている移民たちがたくさん。若者もたくさん。
多くの人が生活保護で暮らしているようです。
そのカルティエ付近で私は人生初のひったくりに遭いました。
旦那が言うには、ドラッグなどのお小遣い稼ぎだろう、と。
真面目に毎日働くより、生活保護を受給した方がラクチンなのです。
で、お小遣いはひったくりなどで稼ぐという悪循環。
なので移民排除を訴える(利用?)政治家の言うことも何となくわかります。
生活保護を厳しくすると、ますますひったくりや盗みが増えると思います。
なので排除と。
でも真面目に生きてる人もたくさんいるので、単純に排除と言っているのは頭の悪い政治家かな、と思います。
でも逆に日本の生活保護もおかしいな、と思います。
役所は、受給させないように動くと聞きます。
フランスの逆ですね。
日本の、生活保護を受給するのは恥ずかしいこと。
という考えもお上が思わせているようにも感じます。
外国人の受給、フランスではフランス人でも外国人でも誰でも同じように受給できるので、それがまた利用されているのも事実。
きちっと照会するなり、自国での収入の証明書を提出させるなりした方が、フランス国費の無駄遣いも減ると思います。
そしてすべて日本でのミッションが終了したのちこちらに帰国してわかったのが、家の隣の夫婦がまた仕事を辞めて生活保護を再び受けていることでした。彼らは数年ごとにこれを繰り返しています。家はこの夫婦に意地悪をされ、でもこちらは二人とも外国人なのでなるべくだから外国人はと言われないようにしています。(もちろん主人はフランスに越してきてからずっと仕事をし、ちゃんと税金を払い、フランスに貢献しております。私も数年ですがフランスで就業し、やめた後は失業保険などもらいませんでした。)
本当に世の中ってなんかなぁ...っと思っております。
2週間前にフランスに戻ったばかりなのですね。
でも日本でのミッションを聞いて納得です。
ご両親のことは心配なのは当たり前ですし、出来る限りにことをしたいですよね。
うちはすでに2人とも亡くなっていて、だから渡仏を決心出来たのですが、親御さんが日本にいらっしゃる方は、本当に心配だろうな、と思います。
いろいろお疲れさまでした。
お父さまもお母さまも残りの人生をゆったりと、幸せに穏やかに自分らしく過ごせたら良いですね。
collinsさん家がフランスでズルっ子をしないで暮らしているのは、とてもらしいな、と感じました。
やっぱり結局は人なのでしょうね。
私もここフランスで外国人。
アロカシオン申請で、うまく通る方法を知らなくて落ちましたが、あの時、うまく通る方法を知っていたらやっていたと思います。
それはでもやはり不正でした…。
たくさんの日本人たちが(も)、生活に困っていなくてもフランスの生活保護の不正受給を簡単にしていると聞いております。
うちは旦那がそういった考えのない人間だったので、私もズルい方向にいかずに済んで今となっては良かったです。
たぶんcollinsさんの旦那さまもきっとそういう方ですね。
フランス人ももちろん、たくさん不正受給者がいるのは知っております。
うちの近所にもいます。
でもそういう人はずっとそういう人生。
可哀そうだな、と思います。
ま、そういう人はそういう人で、我が家のような節約家計の人を可哀そう、と思っているのかもですけどね。
仕事しないで旅に出る人がいるのも納得できます。
日本だと3ヶ月でしたっけ、その間バイトでもしたら取り消しとガンガン言われ結局受け取らない人もいます。自己都合だとどうでしたっけ。バイトに有給はないし、正社員でも有給を使う機会がなく、辞める前に使う状態。休めるって心身に大事、、と思うのですが、日本は休まずに働くを賞賛しすぎだと思うんです。
○歳まで働いた!とか。
が、90代で認知症でお金の管理ができず、大病患っているのに受けられないという人もいました。その上で完全寝たきりでないとだめなのでしょうか。どういう担当者が判定するのか分かりませんが、公務員のように安泰で想像力のない人たちだとそうなってしまうのでしょうかね。
パリに来る前に住んでいたのは江東区だったのですが、とある地区にとても古い団地があって生活保護を受給している方が結構いたようでした。
我が家に来ていた新聞の集金の方が言っていたのですが、その団地のある地区の生活保護受給の担当者が何かの宗教の信者さんで、その宗教に入ると、生活保護受給が出来るようになっていたそうです
なので担当者や自治体によっては受給しやすかったり(入信で受給出来るのはよくないですが)、その逆だったりがあるのかな、と想像しております。
90代で認知症で大病で受給出来ないなんて気の毒過ぎますね…。
もし日本で自分が生活に困窮していたら、誰が何を言っても迷うことなく受給申請すると思うのですが、なかなか受給させてくれないのでしょうね…。
働いていた期間によっては、3年近く失業保険が出る場合もあるようです。
知り合いは3年もらう期間まで少し足らなかったのですが、パトロンにお願いしてその期間に達していたように話を合わせてもらい、3年近く受給しておりました。
3年ってすごいですよね。
日本は労働者に本当に厳しいですね。
そして労働者の立場が本当に弱いな、と感じます。
フランスは労働者が強くて、今も年金改革でストとデモが続いているけど、使われる立場である労働者が強いというのは、そしてすぐ行動するというのは大事なことだな、と思います。
ただ、困ってない人にまで生活保護を含め社会保障が利用されているのは大きな問題だな、と思います。