今日のパリの気温は朝は8度、最高気温予想は14度で、お天気は小雨となっております。
半年くらい前、旦那と駅前を通りかかったら、見覚えのある人が駅から出てきました。
街のセントラルのバーやマルシェのバーでよく会うムッシューです。
ムッシューはもう1人の男性と2人で話しながら、私たちに気付かないまま通り過ぎて行きました。
で、駅にいるなんて珍しいね、と旦那に言うと、旦那が言いました。
彼、働き出したんだよ、と。
ええ~、ついに!と私びっくり。
と言うのも、ムッシューはかれこれ6、7年、失業していたからなんです。
以前は仕事でフランス中を飛び回ってバリバリ働いていたようなのですが、バーでたまに話すようになった時はすでに失業中。
で、いつも誰かに一杯奢ってもらえるのを待っていて、皆もだんだんそれに気付いてきていたんです。
しかも、誰かが仕事を紹介するよ、と言っても、失業手当でもらえるお金と、働いてもらえるお金とを比べるのか、なかなかやりたがらないよう。
なので、さらに皆も避けるようになっていく、みたいな感じだったのです。
私たちもここ2、3年は挨拶するだけで、正直、奢らされないよう避けておりました。
そのムッシューがついに働き出したのです!
良かった~、と本当に思いました。
だって失業手当や生活保護で何とかやっていけるとしても、やっぱりちゃんと働いた方がどう考えてもいいですもん。
贅沢しなければ、食べたいものも飲みたいものも自分で好きにいただけますしね。
それに正直、奢ってもらうのを待つ姿を見るのは哀しいものがありました。
で、それを知ってから、バーで見かけるムッシューの変化にも改めて気づきました。
もう奢ってもらうのを待っていることはなく、普通に自分で払って飲んでおりました。
駅の近くのカフェでも、仕事帰りらしくテラス席でビールで一息ついてる姿なんかも見かけて、こちらも何かほっとするような気持ちになりました。
ところが先週行ったマルシェのバーで、偶然、お馴染みさん2人といるムッシューと席が隣同士になり、旦那が隣の会話がちょっと耳に入ってしまったと、3人が去ってから言いました。
それは、ムッシューがまた、失業した、と言っていたというのです。
私は唖然として一瞬声が出ませんでしたが、旦那は軽く苦笑い。
そう言えば、駅で見かけて、ムッシューが働き出したことを知り、私が大喜びした時も、旦那はかなり淡々としていたんですよね。
それは、長く続くかどうかと過っていて、そしたらほんとに長く続かなかったので、そんなあっさりとした反応になっていたのかもしれません。
ということで、ムッシューはまたしばらく失業保険か他の何か社会保障の手当をもらっての生活ということになるのだろうと思います。
ムッシューの年齢は知らないのですが、おそらく50代半ばか後半くらい。
ニュースでご存知の方も多いかと思いますが、昨夜フランスの憲法院は、年金受給年齢を62歳から64歳に引き上げるというマクロン政府の年金改革法案を合憲と判断し、マクロン大統領が即、法案に署名して成立させました。
それもあり、ムッシューの年金受給がいつになるのかわかりませんが、あと数年、もしかしたらこの働く、辞めるの繰り返しになるのかも、と過ります。
フランスはこの繰り返しをする人がとても多いんですよね。
ちなみに。
働き、失業し、失業手当をもらい、手当が終わったらまた働き、を長年繰り返して、現在1000ユーロの年金をもらっている人の話を聞いたことがあります。
少し前に、たとえ困っていなくてももらえるものはもらう、というフランスの生活保護受給の状況について書きました。
→フランスの働かない人々と生活保護受給この生活保護だけじゃなく、失業手当も、意図的に働く&失業手当をもらうの繰り返しで年金を受給することに対しても、フランスは甘いところがあるのは否めないんですよね…。
フランス政府は年金受給年齢の引き上げ引き上げ言う前にまずは。
移民や外国人を含めたたくさんの働きたくないから働かない人たちや、不正利用者を生み出しているフランスの甘い社会保障制度の徹底的な見直しを先にすべきなのじゃないのかな。
なんて思ってしまいます。
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コメント
コメント一覧 (2)
旦那さんは、元の状態に舞い戻りするって事は、あらかじめ分かってたみたいで面白いですね。
ムッシューが働き出したことを知ってmoiさんが喜んだのに、一方の旦那さんが淡々としてたっていうのが面白いです。
人は、中々、変われないのかもしれませんね…。
そういう人でも 働いてバリッとした姿には 憧れているとは思います。でも努力はしたくないものですね。
「仕事を紹介してあげるよ」と言われても、失業手当てでもギリギリ生活出来るので働いて大変な思いをするのが嫌になるんでしょうね。
社会的なカッコいい姿は、誰しも欲しいとは思っても、それはちゃんと働かなければならず楽ではありません。人から下に見られても楽な方がいいと思ってまうかもしれませんね。
変わろうという気持ちは、抱きつつも、楽さに勝てない感じです。手厚い失業手当てや生活保護も、救いでなく罪作りな面もあります。立ち直りのチャンスと意気込みを奪ってますね。
失業手当がいつまでもらえるかがちょっと謎なんですが、手当が切れたら働くっていうパターンを繰り返す人が多いということなんでしょうね。贅沢はできないけど、細々と暮らせるっていう感じだから、やっぱり働かない方を選んじゃう人も出てきますね。
駅で見かけた時は、結構清々しい表情だったので、働き出したら悪くなかったのかな、と思ったのですが…。
働くといやなことはやはり必ずあるので、1度心も体もラクを経験しちゃうと、いやなことがあった時、面倒になっちゃうかもしれません。
「手厚い失業手当てや生活保護も、救いでなく罪作りな面もあります。立ち直りのチャンスと意気込みを奪ってますね。」
本当にその通りだと思います。
人はラクな方へラクな方へ行きがちになってしまいますから。
私も今専業主婦で子供もいなくて、自分では昔と逆で、ゆっくり生きてるような気持ちですが、もしかしたらラクをしてると言えるのかもしれません。
旦那がいなかったら、こんなゆっくりは生きれず、もちろんは働かなくてはならなかったです。
でも奢ってもらうのを待ってる姿がとても哀しくなるので、また良い方向にいってほしいです。
とても感じが良くて、悪い感じの人ではないんですよ。