今日のパリの最低気温予想は9度、最高気温予想は21度で、お天気は晴れの予報となっております。
今週の日曜日8月18日に、フランスを代表する俳優アラン・ドロンがついにこの世を去りました。
各TV局はどこもアラン・ドロン死去のニュースにかなりの時間をかけ伝え、すぐに2時間近くの特集追悼番組を放送している局もありました。
フランスのTV局がスタッフ総動員してでも数時間で急いで特集番組を作る.。
とはとてもじゃないけど思えないので、おそらく予想してすでに追悼番組を作っておいたのだろうな、と思いました。そしたら旦那も同じことを言っていて、しかも、私はぜんぜん気づかなかったのですが、その追悼番組のナレーションの声を担当していたのが、今フランスで最も人気のあるドラマと言っても過言じゃない「HPI(アッシュペーイー)」の主演女優の「オドレイ・フルーロー(Audrey Fleurot)」だった、と。
なので、前もって作っておいたのはもちろんのこと、もしかしたら、アラン・ドロン自身か家族が予めこうしてくれ、ナレーションは誰誰が良い、などと伝えていたのかもしれないね、と。
ナレーションがオドレイ・フルーローってことを聞いて私も、もう結構前から準備していたんだな、と思ったのは否めません。
数年前からアラン・ドロンの体調がおもわしくないことは伝わっていましたからね。
うちは父が映画好きで家でTV映画をしょっちゅう観ていたので、私もちびっ子の頃からアメリカ映画も、フランス映画を含めたヨーロッパ映画もよく観ておりました。
アラン・ドロンの映画もで代表作の「太陽がいっぱい」は小学生の頃観た記憶があります。
子供ながらにアラン・ドロン、と言うかその役の、野性的でぎらぎらした感じがイマイチ好きになれなくて、でもこれぞ欧米人のザ・二枚目、という顔だな、とは思いました。
CFでもたびたび登場したので、その時代で知っている有名な俳優の1人がアラン・ドロンという感じでした。
でもティーンエイジャーの頃にヌーヴェルバーグの巨匠ジャン=リュック・ゴダールの「気狂いピエロ」を観て人生で初めてくらい映画で衝撃を受け、ゴダールと主演のジャン=ポール・ベルモンドとアンナ・カリーナの方に夢中になり、アラン・ドロンはすっかりどこかへ行っちゃいました。
ドロンとベルモンドがほぼ同じ時期にデビューし、ライバルであり大親友であったことを知ったのはその後です。
そしてそれから時がうんと経ち、思いもよらなかったまさかのフランス暮らしとなりました。
するとTV番組で70代になったアラン・ドロンをたまに見かけるようになりました。
特にクイズ番組に出てきた時のアラン・ドロンは、子供の頃に映画やCFで観たあの大スターのアラン・ドロンと同一人物とは思えないくらい気さくで茶目っ気があって軽~いノリの、普通?の白髪ムッシューでした。
でも考えてみれば日本でも、たとえば昔の映画スターの方々が今はTVにも出ているしブログをやっている方もたくさんいて、大スターであっても昔よりずっと身近な雰囲気があります。
なのでフランスも日本と同じだな、と。
ただしベルモンドはそういった番組には出ていなくて、たまにインタビューとかルポルタージュで見るだけで、相変わらずフランス映画界の大スターの雰囲気でした。
私がフランスに来て見た今のドロンとベルモンドというのは、なんだか対照的で、しかもアラン・ドロンとベルモンドは映画の中ではたびたび「陰と陽」と形容されましたが(ドロンが陰でベルモンドが陽)今は逆な感じだな、とも思いました。
そんなこともあり、日本ではどちらかと言えばドロンの方が有名だったけど、フランスではベルモンドの方がもしかしたら格が少しだけ上なのかな、なんて思ったこともありました。
でもそれは違ったと今週の日曜日にわかりました。
フランスに住んで今日まで何人ものフランス映画界の大スターたちの訃報ニュースがありましたが、2021年9月6日に亡くなったベルモンドと日曜日に亡くなったアラン・ドロン、2人の訃報の取り上げられ方は特別大きなものでした。
なので改めて、ドロンとベルモンドがどれだけ大スターだったかを知った次第です。
その2人が、年齢は違うけど(ベルモンドの方が2歳上)同じ88歳で亡くなりました。
まさか同じ年齢でこの世を去るとは2人も思っていなかったでしょう。
そして、血のつながった子供たちが自分が死ぬ前から醜く悲しい遺産相続争いをするとは思っていなかったのでしょう…。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
応援クリックしていただけると励みになります。
にほんブログ村
コメント
コメント一覧 (2)
テレビ局では特集追悼番組をやったんですね。
moiさんの仰る通り、追悼番組はある程度、準備してあるかもしれません。
年齢からして、追悼番組の必要がいつあってもおかしくはありません。
今年、昭和99年です。昭和の初期に生まれ、活躍された人はどんどん他界しちゃいますね。
オドレイ・フルーローさんというフランスで人気ドラマの主演の女優が追悼番組のナレーションを担当していたんですね。追悼番組を前持って作っていた証ですね。
人気女優が突然、頼まれても仕事で抜けれないですよね。
旦那さんの言う通り…アロンドランさん自身の希望かもしれませんね。
「太陽がいっぱい」は私も観てますね。音楽が素敵♥です♪
身分証明書を偽造するシーンが記憶に残ってます。現在と違って印刷でなく写真を貼る形式です。
昔なら偽造はチョロいです。でも、今でも証明書の偽造は行われ、偽造する方の技術も上がっていると感じます。
フランスではクイズ番組でドロン氏を見て映画の印象とだいぶ違うんですね。
シネマスターと違って気さくな感じなんですね。
手の届かない天井の上の人ではなく、今はブログやSNSとかあり大スターでも昔より身近ですね。
身近過ぎてネット上で、一般人とケンカし出す人もいます…😅
アランドロン氏と違ってベルモント氏はクイズ番組などには出ないんですね。
インタビュー等に出る程度で、銀幕の向こう側の人なんですね。
ちょっとドロンさんより格上な印象もしていたんですね。
でもベルモントさん同様、アランドロンさんも訃報はかなり立派だったんですね。
アランドロンさんはやはり大スターですね…!(^^)!
同じ88歳で他界したんですね。
でも、情けない事にお二人共、子供達は遺産相続で争いまくりで、静かに眠れませんね…。
今昭和99年なんですね。びっくり!
はい、ほんとにいろんな方がどんどん他界しております。
考えれば自分も歳をとったので、当たり前なのですが、とても寂しいです。
オドレイ・フルーローは今もう大注目人気女優なので彼女がナレーションはほんと、前もって作っていたことの証しですよね。
低視聴率番組を途中で放送するのやめちゃうフランスTV局ですし、今バカンス期ですし、皆で徹夜で仕上げたとかはあり得ません。
昔の映画を観ていると、特にサスペンスとかだと、警察とか銀行とかとにかくすべてのやり方がちょろそうで、時代がこんなにも変わったことをつくづく実感します。
確かクイズミリオネラーに出ていたと思います。
それからCFにも出ていて、映画とはとにかく別人のようでした。
でも、妙なプライドがない人なのかな、と思って、それはそれで好感がありました。
ネットでケンカするスターの方もいるのですね。
そこまでなっちゃうと、なんかイメージが崩れ過ぎかも。
昔はベールに包まれたような雰囲気の人でも、SNSって、そのベールが剥がれて、ボロが出たり安っぽくなっちゃったりもあるんですよね。
SNS、向かないスターと向いてるスターがいるような気がします。
ドロンの子供たちの遺産相続は皆血がつながっているだけに余計に悲し過ぎます。
でも血のつながりなんてそんなものかもしれません…