今日のパリの最低気温予想は1度、最高気温予想は12度で、お天気は晴れときどき曇りの予報となっております。
前回記事の続きです。
→恐い目に遭いました人気のある大通りに出て橋を渡ったら道もわかったし人通りもあったので、一緒に歩いてくれたマダムに「ありがとうございました、私はここからなら道がわかるし人もいるので急いで家に帰ります」と伝えました。
でもマダムが、今はここも歩かない方がいいからとにかく私と一緒に行こう、と。
確かにまだまだ不安で恐かったので(超)そのままマダムについて行くことにしました。というか流れになりました。
途中でマダムの携帯が鳴って、誰かとポルトガル語で話していました。
しばらく歩き続けると、静かな住宅街の一軒家の前で女性が待っていて、マダムと女性がお互いに笑顔で手を振り合い、マダムが、娘よ、と私に言いました。
そしてその娘さんと私、お互いにボンジュールと言い合った途端すぐに娘さんが、何があったの?とほぼほぼネイティヴなフランス語で私に尋ねました。
マダムが携帯で話していたのがこの娘さんで、私のことをすでに話していたようでした。
なので、通りかかった車の中で男が1人で…と話し出すと、娘さんがすぐ想像ついたようでうんうんと頷き、それで?と。
で、その後男が車で横づけしてきて「マダム、マダム、ごめんなさい」と声をかけてきたので悲鳴を上げて逃げたけど…と言うと、娘さんが、追いかけてきたのね、と。
ざっと説明し終わると、娘さんがすぐマダムにポルトガル語で説明をしていました。
するとマダムはショックを受けたようで言葉に詰まり、何とも言えない表情をして私を見つめました。
おそらくマダムは通りで何があったのかをちゃんと聞きたかったこともあって家まで私を連れてきたのかも、とこの時思いました。
もう1人の娘さんがその通りに住んでますからね、お母さんは心配でしょう。
なのですが、その界隈は私がまったく来たことがない場所だったし夕暮れが始まっていたので、それまた不安が過っていました。
で、娘さんに私の街までの道順を詳しく教えてもらい、がんばってね、と勇気づけられ、最後にマダムに、本当にありがとうございました、と伝えると、マダムがまた何ともいえない微妙な表情を浮かべたので、笑顔を見せて、がんばります!と伝え、そして教えられた道順を足早に歩き出しました。
マダムと一緒にマダムの家に向かっている時もまだ恐くて何度も後ろを振り返ったのですが、また1人になって、しかも知らないカルティエなので、静かな住宅街でしたが再び恐怖がわいていました。
それに実は私、携帯電話もお財布も持ってきていなかったのです。
この日だけじゃなくいつも1人散歩の時は、万が一引ったくりに遭ったら、ということを考えて(2011年に引ったくりに1度遭っているので)、コンパクトカメラだけポケットに入れて歩いているのです。
もうぜんぜん若くないので、まさか変質者に遭うまでは想定していなかったのですよね…。
なので旦那にも警察にも連絡出来ないし、バスにも乗れない状況だったのです。
おばちゃん甘かったです…。
なので後方から車の音がするたびにビクッとしながら、それが黒っぽい乗用車だとさらに慄きながら、音がしなくてもしょっちゅう振り返りながら、とにかくず~っと恐怖に震えながら夕暮れていく街を1人歩き続けました。
そして、あの黒い車は再び現れることはなく、無事家にたどり着くことが出来ました。
わんこと旦那の顔を見たら心の底からほっとしましたねぇ…。
でも時計を見たら家を出て3時間近く経っていたのでびっくり。
で、旦那にあった出来事を話すと、1人で散歩の時は人通りのないところはもう絶対歩いちゃだめだ、と言われたので、もちろんですよ、とため息つきながら言いましたよ…。
その夜、身も心も疲れ切ってすぐ眠れたのですが、夜中に目が覚めてしまい、あの男のねちっこい眼差しや音もなくすーっと横づけした不気味さや「マダム、マダム、ごめんなさい」やゆっくり追いかけてきた黒い乗用車の光景がフラッシュバックして恐怖で眠れなくなり、そしていろんなことが頭を過ぎりました。
おそらくあいつは女が来るのを車のミラーで見ていたんだな。
私が通りかかった時のあの男の目は「見たかい?」という目だったもんな。
車の中がクリアに見えたのは今思えば窓が開いていたんだな、開けて待ち構えていたんだな。
少し先に林が見えたのであそこを通っていたら本当にヤバかったな。
(これ過った時は夜中の闇の中で思わず小さな叫び声が出てしまった)
でもレイプを狙うなら露出しないでそっと追いかけてくるかもな。
マダムとどこかで別々になってまた1人になるのを待っていたのかもな。
マダムがこの通りはちょっと変なのよと言った時、それ以上言わなかったけど何かあるような感じだったな。
マダムはその後すぐ、男は良くないのよ、と言ったんだっけ。
などなど。
で、この日から数日経ちましてあの時の恐怖感はだいぶおさまってきたのですが、そんな中、ふと思ったことがあります。
それは、マダムの口調からするとあの通りに何かあるのかな、という事。
私が話したような変な男がしょっちゅう出没するなら、そうそうここは変な男が出るのよ、と言うだろうけど、そうじゃなくて、ここの通りは変なのよ、と言ったんですよね。
なので別の変なことがあるのかも、と。
もしかしたら、売春系?
そう言えば一軒、蔦が絡まりまくっていて中がほとんど見えない古く暗い家があったなと。
人が住んでいるのかいないのかわからなくて薄気味悪くて、通りかかった時にその家だけなんか違和感があったんです。
しかも落ち着いてから思い出したのですが、その家の前にあの男の車が停まっていたのです。
なので、あの気持ちの悪い光景を見た後、人がいるかいないかわからないような家だけど、それでも普通の家の前に車停めて昼間っからよくあんなこと出来るな、と思ったんですよね。
あの家の前なら大丈夫なことをあいつはわかっていたのかも。
それにもしあの家じゃなくても、昔マルヌ川沿いでガンゲット(19世紀中頃から20世紀半ばにかけてパリ郊外のマルヌ川やセーヌ川沿いにたくさんあった大衆キャバレー)が盛んだった頃は当然近辺に娼婦館もたくさんあったはず。
マルヌ沿いにガンゲットレストランが今も数軒残っていることを考えれば売春系が残っていてもおかしくない。
もしそうだとすれば、マダムがこの通りはちょっと変だと言った後すぐ、男は良くないのよ、と言ったこともなんか合点がいくな、と。
そんなことを思ったわけです。
で、ネットでmaison close(娼婦館)、○○(街名)、marne(マルヌ)で検索してみたのですが、わかりませんでした。
違法なのでそりゃ出てこないか、と思いました。
ま、私の勝手な想像なのでほんとのところはわからないし、もう2度とあの通りには行きたくないし絶対行きませんが。
それから、たとえ近場散歩でも携帯と小銭は持ち歩こうと思いました。
ちなみにフランスでこれ系に遭遇したのは2度めでして最初はニースからパリに戻ってきたばかりの2010年、場所は13区の中華街でアジア系男でした。
ただそいつは前方からにやにや歩いてきて通り過ぎただけだったんですよね。
いや~、今回の男はおそらく中東系だったと思うのですが、かなりキツかったです…。
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コメント
コメント一覧 (10)
moiさんのブログを読んで、昔の怖かった出来事が記憶に蘇ってきました。
当時は技術系の仕事をしていて勤務先は家から50km離れた3交代制の生産工場でした。午後と夜のシフトの交代が21時だったので、勤務先を出るのが零時を過ぎることも結構ありました。その日は23時過ぎに工場を出たのですが、高速から普通の4車線に降りて走っている時、後ろに1台の車がぴったりとくっついて走っているのに気が付きました。スピードを上げると相手もスピードを上げてくる。やっと家にたどり着き、当時の家の門は電動では無かったので車から降りて門を開け、車を停めて門を閉めに行ったら、40代ぐらいの白人の男が門の横の垣根の所から私を見つめてニヤーっと笑っていたのです。慌てて2階で寝ている主人を叩き起こして見に行ってもらったのですが、車も男も姿を消していました。
夜しかも運転している男には私がアジア人女性であることは分からなかったはずです。夜中に人の車を追いかけて恐がらせるのが趣味なんでしょうかね? 私は顔も見られたし家の場所も知られたしで、暫くは元警官の隣人に監視してもらいましたが、私がその男に出会うことは二度とありませんでした。
かなり長い間、絶えずサイドミラーやバックミラーで後ろの車を確かめながら運転していたので、moiさんのお気持ちよく分かります。
moiさんが二度とその男に出会うことがありませんように。
でも読んでいて寒気がしました。
トラウマになりませんように。
それにしてもフランスは随分寒そうですね。
日本は多少寒くなりましたが、まだ時々20度を超える暖かい日もあってそれほど寒くはありません。
海外で出歩く時は油断大敵だと自分に言い聞かせて気を付けます。
でも裏道とかついつい惹かれて行っちゃうんですよね。暗くなってもお構い無しに歩いてしまうので静かな通りは日の高い時間だけ通るようにしようと思いました。
話は変わりキョンキョンと小林聡美さんのドラマの最終回私も観ましたよー。あー、やっぱりそうなるよねと昭和風な安心感がありましたね。NHKのドラマって秀逸な作品が多くて私も好きです。
日本でも過去に遊郭だった場所とか今でも怪しい空気は残りますもんね。
マルヌ川も20世紀半ばまでは賑わっていて、歓楽的な場所も多かった時もありますね。
一緒に歩いてくれたマダムの言い方に、「ここの通りは変なのよ」と、妙なところがありますね。
「ここは変な男が出るのよ」の方が普通に感じるから、この通り自体に何かある気がしますよね。
マダムの娘さんに会ったんですね。
マダムの娘さんの方が言葉ができるから、話が通じそうですね。
マダムは、問題を詳しく知りたくてフランス語が喋れる娘のところにmoiさんを連れてきたんですね。
しかし、内容を詳しく聞き、その通りに住むもうひとりの娘さんが気がかりでショックを受けたんですね。
変な奴が出没する所じゃ、ショックですね。
携帯電話もお財布も持ってなかったので、旦那さんや警察に連絡もできなかったのがつらいですね。
ひったくりにあったので、お財布とか携帯電話を盗まれると嫌なんで持たなかったんですよね。
ひったくりの事を考えると、ほぼ手ぶらのほうがいい気がするし、変質者のことを考えると、
携帯だけはもってたほうがいいですよね。
財布はなしでもいいけど、携帯だけはもったほうが良さそうですよね。
携帯もひったくりにやられると、重大な個人情報がつまっているのでイヤですね。
もっているのも、もってないのもリスキーですね。
私もレイプを狙うなら、露出という目立つ事はしない気がしました。
露出狂がレイプ犯である事は少なそうです。
レイプまではしない露出狂とか、下着泥棒は日本に多いタイプの犯罪だと聞いた事があるような気が…。
・・・とはいえ、もっと人のすくない林や森なら、どのタイプの犯人でも、あぶなかったですね。
2日間くらいはその男の目を思い出すと背筋がゾッとしたのですが、今はあの時の恐怖感が少しずつ薄れつつあります。
私を追いかけてきた男は、自分の下半身を見せ驚かせ恐がって気持ち悪がって逃げるのを見て楽しんでいたのだと思います。
本当の変質者ですね。
旅人さんを追いかけてきた白人も変質者ですよね。
男というのは人間というのは何なんでしょう…。
それにしても顔を見られて自宅も知られるのは超恐い。
私も家に着いた時、周辺をよく見まわしました。
その後、夜の庭にわんこを出した時も、外に黒い車が停まっていないか確認しました。
やつはそこまでしなかったようです。
日本と同じようにフランスでも、パリだけじゃなくフランス中で変なやつが事件を起こしているので、お互い気をつけましょうね。
この1週間くらいでパリはぐぐんと寒くなってマフラー大事です。
日本は11月でもまだ暖かいというか暑い日もあったようでびっくりです。
私も改めて注意が必要だな、と思いました。
私がアジア人だったから余計面白かったのかもしれません。
こいつは中東系だったけど、欧米系でもたまにいるようなので、ワッフルさんも欧米系でも移民系でも十分気をつけてくださいね。
「団地のふたり」いい人ばかり出ていたけど、それがまたよかったし楽しめました。
時代と共にアホな変質者や怪奇的な事件がどんどん増える中で、TVの中ではそれとは逆に、ほっとするものが観れるのは癒しになります。
小泉今日子さんのかつて自分もアイドルとして出ていた紅白をまねて歌う姿最高でした。
キャスティングをしたのが制作統括の元TBSの八木康夫さんなのかそれとも他の方なのかはわかりませんが、キャスティングうまいな~やはりNHKはドラマやるなぁ~と思いました。
(うまいとかやるな~とかなんか上から目線で申し訳ないのですが)
今はガンゲット全盛期時代はすっかり過去のものとなり、現在残っているガンゲットはノスタルジックな雰囲気を明るく楽しむといった感じなのですが、昔は岸辺沿いは歓楽街だったようなので、今とはまったく違った雰囲気で娼婦館もたくさんあったと思います。
そんな娼婦館が1つや2つ残っていてもおかしくないな、と思ったのですよね。
それに窓まで蔦が絡まりまくった一軒家がほんと変な妙な雰囲気だったんですよ。
外から中はほとんど見えない感じで、かといって朽ちている感じでもなく生活感もなく、とにかく違和感があったんです。
かなり古い家でガンゲット時代もあったと思います。
日本でも料亭が三代続いて売春を斡旋していたのがニュースになっていましたし、吉原も今も続いてますし、国が違っても同じようなことがあるだろうな、と。
娘さんから説明されたマダムはほんとショックを受けていました。
なので変質者が出る以外の何かがあるのでしょう。
今思えば、売春じゃなくても空き家を男たち(と女?)利用していることも考えられます。
そう思うと辻褄は合うな、と。
フランスはラブホテルないですしね。
はい、ひったくりにお財布はもちろん携帯も盗られたらあとがやっかい過ぎると思うのです。
なので散歩では持ち歩かなかったのですが、これからはポケットに入れて持ち歩こうと思います。
はい、露出狂とレイプ犯はおそらく心理&目的が違いますよね。
なので今回、もちろん気持ち悪かったけど、レイプ目的の男じゃなかったのは不幸中の幸い(幸いか?!)だったかもしれません。
向こうに見えた林がほんと危険な雰囲気だったのですよ。
ネット検索したら制作統括が八木康夫さんらしくてmoiさんお詳しいんですね。
意外に思われるかもしれませんが
中でもヤンママ役の田辺桃子さん
私ここ最近注目の女優さんだったのでちょっと嬉しかったんです。
去年か今年だったか忘れてしまったけれども
田辺桃子さんがストーカー(所謂ストーカーものではありません)
に狙われるテレ東の深夜ドラマで地味なOLさん役をされてのを見て
感じの良さと役によって全然印象が違ってすごいなと感じてから注目の女優さんです。
このままあまり大ブレイクはせずに地味に出続けて欲しい女優さんです。
八木康夫さんは元々TBSですが、辞めて制作会社を作ったようで、他局だったNHKでもこういった面白い作品を作ってくれるのは嬉しいことです。
そしてNHKだから出来たキャスティングかな、なんて思います。
田辺桃子さん、このドラマで初めて知りました。
でもNHKのキャスティングだから注目されているんだろうなと思っておりました。
ワッフルさんのお話聞いたら、私も他の役の田辺桃子さんも見てみたくなりました。
この後、ちょっと検索してみますね!
すみません!間違えてしまいました。
題名は「癒やしのお隣さんには秘密がある」です。
huluで観られるみたいですが去年まで1か月の無料お試し期間があったのに
もう今はお試し期間0円ってやつなくなってしまったようです。
huluは去年か一昨年に飛行機に乗る時に無料で映画やドラマをダウンロードして
フライト中の暇つぶしに重宝したんですけどねえ。
上の深夜番組はわざわざお金を払ってまで観るほどのクオリティーではないので
それの為に会員になるのはオススメしません。
情報もありがとうです♪
田辺桃子さん、ネットで検索してお写真を見たら、ヤンママとはまったく雰囲気が違っていて、少女っぽい雰囲気のもあってびっくり!
カメレオン女優と言われているみたいですね。
いつか他の作品でも見てみたいです。