今日のパリの最低気温は9度、最高気温予想は19度で、お天気は曇りとなっております。
長年の友人が現在、仕事をしながらお父さんと2人でお母さんの介護をしていることを書きました。
→悲しい経験の、その後
お母さんの7回めの手術を控えているとのことで、大変だけど乗り切れますように、とメールしたこの時から3ヶ月経った頃、手術無事終わったかな、何とか家族皆で春を迎えられていたらいいな、と思いながらメールしました。
でも、いつもすぐ返信してくれる彼女なのですが返信がありませんでした。
なので、お母さんの状態がよっぽど悪いか、もしかしたら…と過りとても心配になりました。
彼女はずっと親御さんと一緒に暮らしていて、昔から家族超大好きっ子で自慢で、お母さんとも本当に仲が良かったんですよね。
私と母も姉と娘もそうだったけど、仲の良い母親と娘って女同士の何か特別な強いものがあると感じているので、ずっと一緒に暮らしてきたお母さんに万が一のことがあったら辛い春を迎えているかもしれない、彼女大丈夫だろうか、と、毎日返信の来ていないメールボックスを見てはそんなことを思いました。
遠く離れ過ぎていて何1つしてあげられない自分、大変なことも辛いこともなく過ごしている自分に、何て言うか虚しさと言うか申し訳なさみたいなものも感じていて、何とも言えない気持ちにもなっておりました。
そして、自分の今までのいろんな春も思い出しておりました。
花粉症で夜も眠れなくて苦しくて泣いた十数回の春。
(その後自分に効くお薬に出会い苦しみから解放されました)
冬に母親が亡くなり今年の春を迎えさせてあげれなかったな…と思った春。
日本を離れ期待と不安いっぱいにパリにやってきた春。
日本から連れてきた虚弱体質のチワワ坊やがとうとう迎えられなかった春。
今の穏やかな毎日の春。
でも私だけじゃなく彼女だけじゃなく誰もがいろんな春を迎えながら生きてるんですよね。
そしてみんな来年どんな春を迎えているかわからないんですよね。
で、とにかく今は、彼女から返信が来るまで半年でも1年でも2年でも待とうと思いました。
声を掛けるのも大事だけど、そっとしておいて欲しい人もいますから。
そんなことを思っていた時、彼女から返信が来ました。
お母さんの手術は何とか無事終わり少し状態が安定したこと、でも一難去る前にまた一難がやってきて大変だったこと、ここ数日やっと睡眠時間が取れるようになったこと、お兄さんは相変わらずだということ、でも昨日近所に何とかお母さんをお花見に連れていけたよ、と。
そしてこの夜、お母さんが彼女にこう言ったそうです。
「生かされた命だと思って、命の尊さを思い、夜中密かに全身で泣いているんだよ。うれし涙だね」と。
彼女はそれを聞いて、もう春も夏もわからなくなっているけど感受性は以前のままちゃんとあると思い、とても嬉しかった、と。
そして、moiちゃんは花粉症大丈夫?夜仰向けに寝ていても水のような鼻水が流れてくると言っていたのが忘れられないよ、と。
それを読んで、ああ、彼女も本当にがんばっているけどお母さんもがんばっているんだな、お母さんは本当に良い娘を持ったんだな、私の花粉症まで心配してくれて私の花粉症なんてもうどうだっていいんだよ、と思いつつ、でも、ありがとうね、と思い、そのままの気持ちを書いて返信しました。
とにかくほっとしました。
そして、私は本当にいい子と友達になれたんだということを改めて感じ、心から彼女を誇らしいと思いました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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コメント
コメント一覧 (4)
お友達からの連絡があって良かった、、。
遠い国にいるMOIさんの気持ちが伝わって、。
お友達さんも遠い日本からMOIさんのこと思ってくれているんですね。
遠く離れていても素晴らしい友情だと思います。
コロナや戦争があって昔より日本が遠くなってしまった感じが私にはあるのです。
残してきた家族、友人は遠いフランスからいつも思ってます。
大丈夫かな?日本って。地震のこともあるし。
自分が決めてフランスに住んでいるのですが、。
今は航空券も高くなってしまいホイホイ簡単に帰れないし。
昔は東京ー北海道くらいに考えていました。
でもMOIさんと友人さんの友情は距離はなく、きっと続いていくと思います。
友人さんもMOIさんも来年も素敵な春が迎えられますように。
お母さんは無事でしたか…。ひとまず良かったです。
3月は友人の親が亡くなって御悔みの供物を送り、4月は未だ若い私の友人が亡くなり名古屋までお通夜に行ったし、もう訃報は聞きたくなくない感じがしました。
親が亡くなった友人は結構、大変そうです。色々とやる事が出てきます。
moiさんのお友達の辛さは、何よりも薄情なお兄さんのせいですね。
運転も出来ない友人にここまで無協力だとは、自分の親の事を何だと思っているのでしょう。
お母さん、今年、お花見出来たんですね。
お母さんの言葉が何よりも素晴らしいですよ。
「生かされた命だと思って、命の尊さを思い…」
何て素晴らしい言葉なんでしょう‼
「迷惑かけて御免ね」とか単純に「面倒みてくれてありがとう」とか言われるより、この方が何百倍も嬉しいですね。
介護されている身の上だからって、やたら、卑下したような言い方をされた日には、介護の甲斐が無く情けなくなるのです。
生産的な事は出来なくなり、家族に負担をかけている側面もあるけど、それでも生きてるのは、生かされているという事ですよね…。
命って尊いですよね。
お母さん、素晴らしい人ですね‼
だから、友人もいい人なんだろうと思います。
そして春はmoiさんには花粉症の季節、その事も気にかけていたんですね。
花粉症って酷い時は結構、辛かったです。
ここ数年、収まっているけど、過去には酷い時、ワンシーズン潰れる感じでした。
そしてお優しいお言葉ありがとうございます。
はい、ほんと、自分の意志で日本を離れて、今の暮らしをしているけど、そのためにうんと離れてしまったものもたくさんあると私も思います。
私は血のつながった家族ともうほぼつながりがありません。
日本とフランスの距離以上に遠くなりました。
今はただただ元気で家族で仲良く暮らしていたらいいな、と思っております。
YUKさんがフランス人旦那さまとパリの下町暮らしなこと以外は何も知らないけど、YUKさんの人生もいろいろだと思います。
はい、インターネットの世界では世界の距離はうんと縮まったけど、コロナとロシアのウクライナ侵略があって、以前と変わりましたね。
人間社会はこの繰り返しなのでしょう。
彼女とはおそらくどちらかが死ぬまで何かしらつながりがあると思いますし、このつながりを大事にしたいと思っております。
でもまずは、YUKさん!お互いのこのたった一度の春を楽しみましょうね♪
ありがとう♪
ウラジーミル・アスポンさんの身近でもいろんなことがあったのですね。
これが人生ですね…。
お兄さんのことは私はもう何も聞かないと決めていたのですが、相変わらずだと彼女の方から話してくれました。
たとえ彼女のお兄さんじゃなくても、人としていい歳の大人としてとても怒りが’あります。
ここだけの話、自分の子供たちに同じことをされればわかる、と思っております。
でも彼女が、もういないものと思うようにしていると言っているので、他人の私も心の中で怒るだけです。
でも必ずお天道様は見ていると思っております。
季節の移り変わりがわからなくなっていても、お母さんのこの言葉、人間の感情のすごさをつくづく感じます。
元気な時には使わなかった言葉も言ったりして、腹が立つこともあると以前言っていたけど、でもお母さんの苦しみ、悲しみ、喜びを素直に喜べる彼女は素晴らしいと思いました。
私が親の介護をしていた時は、辛い苦しいばかり思っていましたよ。
はい、こんな娘さんになったのはやはり親御さんのおかげが大きいと思います。
お兄さんはなぜこんななってしまったのか、と過りますが、これも人間なのでしょう。
花粉症、一時期は、口でしか息が出来ない状態が’続き、ほんっとに地獄でした。
2月と3月がほんと恐ろしかったです。
ウラジーミル・アスポンさんも花粉症とのことですが、花粉症じゃない人ってほんと羨ましいです~