今日のパリの最低気温予想は13度、最高気温予想は18度で、お天気はほぼ晴れの予報となっております。
10月後半に入りかなり青空に恵まれているパリでして、もったいないのでほぼ毎日、1人で、または旦那と2人でお散歩に行っております。
そんなある日の旦那と行った秋散歩フォトのご紹介です。
さすがに街は結構色づいてまいりました。
ここは美しい老人ホーム。
でもかなりお高いと思われます。
日本人の知り合いは、もし旦那が先に逝っちゃったら、フランスの老人ホームは高いので日本に帰って日本の老人ホームに入るわ。
と言っておりました。
ぷらぷら歩いてマルヌ川にやってまいりました。
木々たちはだいぶ色が褪せはじめておりますが、まだ結構緑が残っていて夏の余韻が感じられます。

ペニッシュ(平底船)での船上暮らしの方々もまだ今の季節なら、美しいマルヌ川の中での時間を楽しめるだろうと思います。
ところで可愛い猫ちゃんがいてこの中に写っているのですが、見つかりますでしょうか。
そしてこの夏カヌーピクニックで何度も来たパリ郊外プラージュに到着。
夏プラージュ記事→アルミ製カヌーの方で日曜の賑やかマルヌピクニック夏は水遊びの人たちで大いに賑わっていたけど、秋の今は静かです。
夏が終わった後はやはり寂しいけど、過ぎ去った時間に思いを馳せるのってなんだか心地よい。
昔は船と言うと海のイメージでしたが、マルヌ川の流れる今の街に住んで、カヌーをするようにもなって、川も船のイメージが重なるようになりました。
というか今はむしろ船というとまず川的になりましたかねぇ。
大きな鳥が翼を広げて気持ち良さそうに風に吹かれていたので、何かな、と思ったら、水にもぐって餌を探した後に濡れた翼をああやって乾かしているんだよ、と旦那。
後で旦那に聞いたら鳥さんは、鵜(う)だそうです。
のどに紐をまいて魚を飲み込ませ、大きな魚だけ吐き出させる、あの鵜飼の鵜です。
古くから伝統的漁法として貴族や武士が見物を楽しみ、今は観光で行われているようですが、たとえ伝統でももう時代は変わったので、みんなこうやって自由にさせてあげて欲しいなぁ、と私はですが思います。
川の向こうから何やら可愛い子たちがスイスイスイスイやってまいりました。
雁(がん)ちゃんたちで~す。
しかもすんごい数!
これ見れるのって結構珍しいかも。
みんなで仲良く移動のようですが、何て愛らしいのでしょう♪
気づいた人たちが皆立ち止まって、見守っておりました。
ちょうど夕暮れにさしかかる頃、マルヌを見下ろす高台にある教会&墓地の前を通りかかりました。
3時間近く歩いていたので、足が痛い旦那は墓地の外のベンチでのんびり休憩タイム。
その間私は大好き1人墓地タイム満喫♪
第二次世界大戦で亡くなった方々のお墓です。
ほとんどの方が1944年の7月、8月に命を落としていて、しかも20歳前後。
たった20歳で死ぬなんて想像しても想像つきません…。
でも親御さんの悲しみは想像を遥かに超えたものだろうということは想像出来ます。
前にも書いたことがあるけれど、日本の墓地はいつも恐くて両親が眠っている墓地さえも恐くて、ときどきふと後ろを振り返ったり、木々のざわめきに背筋がなんかこう寒くなっていたりしたのですが。
ヨーロッパの墓地だとまったく恐くなくて、1人で旅していた時は霧の深い早朝でも1人で歩いておりました。
日本の墓地ってなんであんなに暗く物悲しいのでしょう…。
せっかくなので教会にも寄りました。
ここは旦那の知り合いのアフリカ系のご夫婦の奥さまのお葬式が行われた場所。
最後に会った時、私の横にいた彼女が、私脳腫瘍なのよ、と言ったその横顔は今でも忘れられません。
自分が近々死ぬことをわかっていたのでしょう。
たまに、自分が近々死ぬことがわかって過ごすってどんな気持ちなのだろう。
と想像することがあるのですが、あまりにもすごいこと過ぎて想像つきません。
お葬式では旦那さまと娘さんたちがアカペラでゴスペルを歌ったのですが、心に響く歌声でしかもめっちゃうまくて、まるで映画のワンシーンみたいだったんです。
感動しながら、やっぱり歌うまいんだなぁ、元々がすでに腹式呼吸なのかなぁ、と思ったものです。
けれどこの日は誰もいなくて静か。
まったくの無宗教で、強いて言えば父さん母さんご先祖さまありがとう教ですが、子供の頃から教会は落ち着きます。
でもお寺や神社も落ち着きます。
(日本の墓地は別として)
帰り道では街のセントラルのバーでアペロタイム。
このバーには飄々とした雰囲気でテキパキと見事に仕事をこなす70年代後半くらいのムッシュー(パトロン?)がいたのですが、半年くらい前から見かけなくなり、代わりに若いムッシューがカウンターに立つようになりました。
年配のムッシュー、とうとう引退しちゃったんだね、と旦那と話していたのですが、実はつい2、3週間前、夕暮れ時のマルヌ川で偶然会ったのです。
ムッシューは川沿いの道をかなりの速歩きでウォーキングしておりまして、私たちに気づき、おお~、となりました。
仕事を辞めた今は身体のために毎日こうしてたくさん歩いている、とのことでした。
ムッシューの仕事ぶりにいつも見惚れていて、もう会えないかな、と思っていたので、元気な姿を見れてお話も出来てめっちゃ嬉しかったです。
あれだけ歩いていればまだまだお元気でいられることでしょう!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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